表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
RAIN  作者: シン=レッドウイング
6月12日(金)
2/68

-1-

(改)4/26

表示形式の変更に伴った改稿です。

「次はー雨音駅ー、雨音駅ー」


そのアナウンスが天井のスピーカーから聞こえてからは早かった。

背の低い建物ばかりの中に大きな駅が見えてくる。


雨音駅――。


ガラス張りのホームはとても先進的で、清潔感が漂う。


ただ、人が少ない……。

広い三つのホーム、そしてまばらな人。

どこか殺風景で空虚感が漂う。


(本当に田舎って感じだな……)


長椅子を立ち上がると、電車の扉の前に立つ。


新たな町は俺を迎え入れてくれるのだろうか。


気づけば窓の外に意識はなく、そんな無意味な自問自答をしていた。

もっとも、今まで過ごした町々が俺を受け入れてくれてたかも分からない。


ただ、今まで拒絶されようが、受け入れられようが過ごしてこれたということはこれからも大丈夫なのだろう。


自分に納得させたところで電車は雨音駅のホームに止まった。

ツスーという空気の排出音と共に扉は開く。


「ここから、また始まるんだ……」


雨の音にかき消されるような声で自分に言い聞かせて外へ踏み出す。


俺のことを誰も知らない町で、まだ何も決めてない道で、俺は暮らしていこう。

持ってきた黒のトラベルバッグは何も言わず、俺の引っ張る方向へと静かについて来る。


タイルの床やアスファルトではガタガタと耳障りだが……。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ