一章
2040年4月20日
学校では皆クラスに馴染みだし、それぞれのグループを作り始める時期。
俺、風間隼人は横浜にある学校に転校してきていた。
「おーい、皆席に就けー」
今日から隼人の担任になる教師が皆に言った。
「今日はこのクラスに転校背が来ました。
さ、入りなさい」
俺は教師に言われた通りに、教室の中へと入っていった。
すると皆は隼人の方を見て騒ぎ出した。
「うそー! あの人って今有名人の人じゃない」
そう、俺は自分で言うのもあれだが、天才である。
その証拠に俺はこの世界の大半が使っている、ホログラム型通信デバイスと言う物を作った。
その結果、俺はこの通り一躍有名な人なっている。
今では隼人を知らない者は殆ど存在しない。
だが、皆が隼人をもてなす中、一人だけ隼人を睨む少女が居た。
「えーと、俺に何か用かな?」
隼人が彼女にそう言うと、彼女はそっぽを向いてしまった。
そして午前の授業が終わり俺は学食に向かおうとした時だった。
先ほど睨んできて彼女が俺の裾を掴んできた。
「何か用ですか?」
隼人がそう言うと彼女は「付いて来て」と言って、上の階に向かった。
少してついのは屋上だった。
「ここに連れてきて何の用?」
「あなた、人じゃないでしょ?」
彼女はいきなり、そんな事を言ってくるものだから、隼人は少し驚いていた。
「どうして、そう思うんだ?」
隼人が尋ねる。
「私、眼が良いの」
彼女そう答えると、彼女の眼が黄色に変わった。
「その目、なるほど、君も僕と同じという訳か・・」
「一緒にしないで! 私はなりたくてこうなった訳じゃない!」
彼女が急に怒鳴りだした。
「アンタみたいな、化け物なんかと・・・」
「一つ勘違いしてるようだけど、俺も君と同じ半分人間なんだけど」
隼人がそう言うと、彼女は驚いていた。
「嘘! 貴方の色は化け物の色をしてる」
それも仕方ないだろう、なんせ俺はその化け物と長くいたせいで、俺の体は化け物の血が濃くなっている。
だからと言って俺は恨みはしない。
だってこれも何かの運命なのだから。
それに俺はもしあの宇宙人に助けて貰えてなかったら、今頃この世にはいないからな。
俺は彼女に信じてもらえるかは分からないが、彼女に俺の昔話をした。
すると彼女は涙を流し始めてしまったのだ。
「おいおい、なんでアンタが泣くんだ?」
「だってそんなの可哀想すぎでしょ!」
どんな話をした気になるかもしれないが彼女に話した話は何処かの機会で話そうと思う。
そして彼女は隼人を優しく抱くと頭を撫ではじめ、撫で終えると彼女は言った。
「四宮 楓」
「え?」
「私の名前よ」
そう言って彼女は教室へと戻って行った。
こうして隼人は楓との距離が少し縮まると同時にす、魔の手も少しづつこちらに詰め寄って来ていた。