異世界転移に巻き込まれるとか、もはやテッパンです。
教室にノートを忘れた事に気付いたのは、図書室での調べ物が済んで帰り支度を始めた時だった。
自分のせいとはいえ、ちょっとだけ面倒に思いながら教室がある階を目指す。
別に、あんな家に早く帰りたい訳じゃないけど、と小さく呟きながら教室の扉を開けた。
まだ数人の生徒が残っていたが、ほぼ関わりの無いグループなので、無視して目的のノートを探す。
その時だった。
教室内の、全ての扉や窓が勢い良く閉まったのは。
そして、床や壁、天井に至るまで不思議な文字が浮かび上がり、声を出す間も無く、俺の意識は光に飲み込まれていった。
誰かに呼ばれた様な気がして目を開けると、そこは全てが真っ白な部屋だった。
壁や床や天井、テーブルや椅子、扉や窓、その先に見える外の景色すらも真っ白だった。
「やぁ、はじめまして」
声に驚いて振り向くと、そこには逆さまに立った全身すっぽりと覆ったローブ姿の少年?が居た。
「あれ?驚いてない?これやるとだいたいは良いリアクションしてくれるんだけどな?」
「い、いえ、充分驚いてますよ?驚き過ぎて、反応出来ないと言うか」
「そう?それなら良いんだけどね」
ふわり、と床に降りた少年?はこちらを見上げ、僅かに見える口元で微笑みながら、改めてはじめまして、と口を開いた。
「ボクは君達ヒトが、神と呼ぶモノの一柱だよ。君の名前を聞いても良いかな?」
「俺は…紅 詩穏です」
「良かった。ここに来ると、自分の名前さえ分からなくなっちゃうヒトがほとんどなんだ」
「ここって一体どこなんですか?」
「ここはいわゆる、世界と世界の狭間にあるボク達神の領域って呼ばれている所さ。今は君に合わせて部屋の形をしてはいるけどね」
神の領域とか言われても今一つピンと来ないが、現実を受け入れるしか無いようだ。
「その、俺はこれからどうなるんですか?」
「その事について、ボクは謝らなくっちゃいけないんだ」
神様の話によると、どうやら俺は勇者召喚の魔法陣に巻き込まれたらしい。
本来は、あの時教室にいた四人が勇者候補として召喚され、幾多の試練を乗り越え、復活した魔王打ち倒し、元の世界へと帰ってゆく、といった一昔前のRPGみたいなストーリーを予想していたそうだ。
「何のためにそんな勇者召喚が必要なんですか?」
「理由はいくつかあるけど、一つはこれから行く世界より、君達の世界のヒトの方が強いんだ。だから、ずっと昔に魔王に困っていたあの世界のヒトに、他の世界のヒトの力を借りる術を別の神達が彼らに教えちゃったんだよね。本来は、同じ世界のヒトに解決させるべきなのにさ」
他にも、マナと呼ばれる魔法の力の源があまりにも消費されず、溢れ過ぎて悪影響を及ぼしてしまう前に、適度に使って正しく循環させる為のシステムでもあるそうだ。
向こうの世界は本当に、RPGの様に【ステータス】や【スキル】、HPやMPが存在するらしい。
一応帰れないか聞いたところ、信仰心の減少による力の衰退が激しく、元の世界に送り返す事は出来ないらしい。
「あぁ、もう時間が無いや。君に加護をあげないと」
「加護?」
「そう、今のボクに出来る最大限の贈り物だよ。君は勇者じゃないけど、加護をあけるかどうかはボク達の自由だから。どうか、向こうの世界でも頑張ってね」
その言葉を引き金に、俺の意識は闇に沈んでいった。
軽い浮遊感の後に小さな衝撃と、四人分の話し声に目を開けるとそこは、自分の手も見えない真っ暗闇だった。一瞬、目を開けているか疑ったくらいだ。
《スキル【暗視Lv.1】を習得しました》
突然響いた合成音声の様な、聞き覚えの無い声に辺りを見回すが、四人以外に誰もいない。
あれ?さっきまで真っ暗だったのに、何で四人の姿が見えるんだ?
《スキル【暗視Lv.1】の効果により、暗闇をある程度見透す事が出来る様になりました》
説明ありがとうございます。と言うか、あなたは誰ですか?って、答えてくれる訳無いか。
《当音声は、貴方が所有のスキル【習得】のナビゲーションシステムです》
本当に答えてくれるとは思わなかった。そうか、本当に異世界に来たんだな。
けど、この合成音声っぽさはどうにかなりませんか?
《ご希望であれば変更可能です。どのような音声をお望みですか?》
出来れば、優し気な女性の声が良いなぁ。
《了解しました。音声を【優しく罵る女性】に変更致します》
ちょっと待って。罵るのは勘弁して。そんな性癖は持ち合わせていませんよ?
《冗談です。ステータスの確認をお薦めします》
まさか、音声ナビに冗談言われるとは思っても無かったよ。
奴らはまだ、俺が居ると気付いて無いみたいだし、確認は今の内にしておくか。
ステータスと念じるだけで、目の前に半透明の板状の物が浮かび上がった。
名前 シオン・クレナイ 性別 男
種族 人族 状態 暗視
Lv 1 称号 魔王候補
HP 260/260 MP 240/240 ST 96 %
STR 30 VIT 29 INT 41
MND 44 AGL 30 DEX 33
所有スキル
【MP自然回復Lv.1】【錬金Lv.1】【合成Lv.1】【加工Lv.1】
【習得】【分析】【道具箱】
《【神様からの贈り物】として【錬金】【合成】【加工】【習得】【分析】【道具箱】を習得しました。また【習得】【分析】【道具箱】はいかなるスキルの対象にもならず、本人以外には表示されません》
HPやMP、STはそれぞれ生命力、魔法力、スタミナだとして、STRとかの値は基準が分からないけど、INTやMNDが高めだから魔法使いタイプか?
スキルを見ると生産職っぽいけど。
いやいや、それ以前に魔王候補て。
魔王候補 成長次第で魔王に成れる可能性を秘めた者に贈られる称号。
レベルアップ時、全ステータスに上昇補正。
効果は魅力的だけど、勇者達にバレたら一発アウトですよ?どうにかなんないかな?
《称号とは、自らの行動や立場によって得られる名称であり、表示されていなくてもその効果は発揮されます》
ありがとうございます。ナビ姉さん。
《...どういたしまして》
称号の項目をタップすると、他の候補が表示された。
異邦人 異なる世界から召喚された者に贈られる称号。
【MP自然回復】を得る。
勇者達のおまけ 勇者召喚に巻き込まれた、ついてない者に贈られる称号。
不運にめげずに頑張ってw
称号に笑われた。笑われちゃったよ。誰だよ、この文面考えた奴!
《自分ではありません》
大丈夫。疑ったりしてません。
ナビ姉さんは冗談は言っても、人を小馬鹿にしたりはしませんから。
とりあえず、称号は異邦人一択かな。
後はスキルの確認を、と。
【錬金】 物質を別の物へと変換する。
両手を合わせて、では出来ません。
【合成】 二つ以上の物を一つに出来る。
混合物に注意が必要です。
【加工】 アイデア次第で様々な物を作る事が出来る。
応用範囲は膨大ですよ?
【習得】 スキル等の、獲得と成長を助ける。
努力を忘れない人への贈り物。
【分析】 対象の情報を詳しく調べる事が出来る。
情報の取捨選択は必須。
【道具箱】 千種類×百個が入る、異次元収納。
時間経過無し。重量無制限。生物は不可。
【MP自然回復】は見たまんまだから除外。
にしても【加工】て。普通、料理とか鍛冶とか細工とかでは?
応用範囲が広すぎません?
《ご安心を。自分がサポート致しますので》
お手数おかけします。ナビ姉さん。
《後程、報酬を請求させて頂きます》
一体、何を支払えば良いんだろう?ちょっと怖い。
「ようやく目が慣れて来たみたいだ。皆は大丈夫かい?」
「俺様は問題無いぜ。んなとこ早く出てぇよ」
「私も平気」
「こっちも問題無い。とりあえず体は動く」
「皆、無事で良かった。あの時確か、もう一人居たはずだけど」
ちっ、気付かれた。
あまり関わり合いたく無いから、必死に気配を殺してたのに。
《スキル【潜伏】を習得しました。スキル発動時、敵に発見され難くなります。また、発見された後では発動出来ません》
「君は確か、紅君、だった、かな?」
自信無さ気に尋ねて来たのは、爽やかな雰囲気のイケメン同級生。
確か、風間 光二郎とか言ったはず。
名前 コウジロウ・カザマ 性別 男
種族 人族 状態 普通
Lv 1 称号 光の勇者候補
HP 580/580 MP 515/515 ST 98%
STR 66 VIT 66 INT 55
MND 55 AGL 60 DEX 59
所有スキル
【長剣Lv.1】【中盾Lv.1】【MP自然回復Lv.1】
【風魔法Lv.1】【雷魔法Lv.1】【光魔法Lv.1】
【指揮Lv.1】
「けっ、そういや居たな。ゴミクズの陰キャがよ」
口の悪いこいつは確か、焔藤 灰次、だっけ?
《頭の悪いヤンキー(笑)ですね》
その通りだとは思っていたけど。
何だかナビ姉さんの機嫌が悪い様な?
名前 ハイジ・エンドウ 性別 男
種族 人族 状態 恐怖
Lv 1 称号 炎の勇者候補
HP 301/301 MP 109/109 ST 90%
STR 50 VIT 42 INT 41
MND 30 AGL 59 DEX 55
所有スキル
【短剣Lv.1】【MP自然回復Lv.1】【火魔法Lv.1】
【双剣】【暴走魔法】
《恐怖を誤魔化す為に、精一杯イキがっていますね(笑)》
そこは流して上げましょうよ、ナビ姉さん。
「何にしても、あのタイミングで巻き込まれるなんて、よっぽど不運なのね」
溜め息混じりに呟いてくれたのは、小清水 涼夏。
生徒会役員って事ぐらいしか知らない。
名前 リョウカ・コシミズ 性別 女
種族 人族 状態 普通
Lv 1 称号 氷の勇者候補
HP 408/408 MP 492/492 ST 92%
STR 36 VIT 34 INT 78
MND 77 AGL 45 DEX 49
所有スキル
【杖Lv.1】【細剣Lv.1】【MP自然回復Lv.1】
【水魔法Lv.1】【氷魔法Lv.1】【二重詠唱Lv.1】
【回復量増加】
「興味無いな」
四人の中で一番体格の大きいこいつは、石動 土門。
柔道で全国クラスの実力者、らしい。
名前 ドモン・イスルギ 性別 男
種族 人族 状態 普通
Lv 1 称号 大地の勇者候補
HP 922/922 MP 102/102 ST 99%
STR 83 VIT 82 INT 38
MND 79 AGL 46 DEX 45
所有スキル
【片手斧Lv.1】【片手槌Lv.1】【大盾Lv.1】【体術Lv.1】
【MP自然回復Lv.1】【土魔法Lv.1】【状態異常軽減】
うん、ステータスは俺の最高値が奴らの最低値か。
流石は勇者候補ってところだね。
「さてと、いつまでもこんな所にいても仕方ないし、そろそろ外に出る事も考えようか?」
「幸い、そこに出られそうな扉も在ることだしね」
「へいへい」
古びた扉は少々錆び付いてはいたが、石動が力を込めれば難なく開いた。
「しっかし、本当に暗ぇなぁ。灯りの一つ位無ぇのかよ」
「無駄に大声出さないでくれる?無い物ねだりしても、仕方ないでしょう?」
「スマホが使えれば良かったんだけど。電源すら入らないなんて、流石は異世界だね」
まぁ、見た感じ一本道みたいだし、見える事をわざわざ言い出す必要も無いな。
《所有スキルは、なるべく秘匿する事を強く推奨致します》
了解しました。ナビ姉さん。
それにしても、何だかだんだんヒトっぽく綯ってはいませんか?ナビ姉さん。
《何の事でしょう?きっと気のせいです。そんな事より、スキルサポートに対する報酬を今、要求させて頂きます》
え、何故今このタイミングで!?
《今後の事を考え、出来るだけ早い方が良いと判断致しました。スムーズなスキル獲得の為に、スキル【習得】を貴方所有の各スキルと同期させる許可を頂けませんか?》
そんな事で良いなら、いくらでも。好きにやっちゃって下さい。
《つきましては、自分に名称を設定して下さい。いつまでもナビのままでは味気無いと思います。出来れば、二文字以上の美しい名前を強く希望致します》
おおぅ、俺の拙いネーミングセンスに、何と言う無茶振りを。
ナビから連想して、二文字以上で、だから、ええと。
リーディア、とかどうですか?
正直、これ以上のモノは出てこないと思うのですが。
《ふむ。これはおそらく、導く意味のLeadから連想したと推測致しましたが如何でしょうか?》
ハイ、ソノトオリデス。
完全に読まれてましたね。
これは考え直しかな?
《ですが、悪くありませんね。えぇ、悪くありません》
気にいって貰えたようで何よりです、リーディア姉さん。
《ではこれより、各種スキルとの同期を開始致します。予想終了時間は三時間後です。その間、一切の返答は出来ません。淋しくても泣かないで下さいね?》
幾らなんでも、泣きませんて。
「なぁおい。あれ、外の明かりじゃね?」
歩き疲れた、というか変わらない景色に飽きてきた焔藤が、声を上げた。
いやいや、全員見えてますから。
「だけど、また扉があるわね。さっきのみたいに錆び付いてたりするのかしら」
「その時は、また土門の出番って奴じゃね?」
しかし、今度の扉は錆び付いたりはしておらず、スムーズに開いた。
さっさと外に飛び出した四人に続いて、若干慎重に外へと歩き出した。
明るさに目が慣れてくると、そこには一面の草原が広がっていた。
どうやら、俺達が出てきたのは小高い丘の、中腹の洞窟だったようだ。
いや、床や壁は煉瓦のような人工物だったから、遺跡の方が正しいか?
【分析】しておけば、何か分かったのかも知れない。
「しっかし、本当に何も無ぇな。勇者が来てやってんだから、迎えの一つも寄越せっての」
「いや、流石にそれは無茶だと思うよ?」
「じゃあ風間は、俺様にあそこまで歩けってのかよ」
奴が指差す方向にはかなり遠くに街らしき物が見える。
ここから確認出来るのは、西洋風の城と街。あと、それを囲む高い城壁。
《スキル【遠見】を習得しました。遠くの物が良く見える様になります》
リーディア姉さん?同期実行中では?
呼び掛けてみても返事が無い。
返答は出来ないけど、スキルの習得は出来るって事か。助かります。
「ここまで来て喧嘩なんて、貴方達馬鹿なの?先に行くわよ」
「同感だ。くだらない」
「ちっ、仕方無ぇ。面倒臭ぇけど歩くか」
ぶつくさと、文句を言いながら歩き出した焔藤達の後を追うように、坂道を降っていく。
すると、丘の起伏で見えなかったものがだんだん見えて来た。
まるでこの丘を取り囲むかの様な石垣と、その先にある無数のテントが。
宿営地って奴かな?
まだ距離があるけれど、スキル【遠見】のお蔭で兵士らしき武装した姿がちらほらと見える。
あちらはまだ気付いていないようだった。
物々しい感じはまだしないけど、警戒は怠らない様にしないと。
俺は勇者じゃないからね。
《スキル【警戒】を習得しました。周囲の敵を探知しやすくなり、また相手から探知され難くなります》
そうこうしている内に勇者達四人も、兵士達の存在に気付いたようだ。
声をかけようとした焔藤を、他の三人が押さえ付けていた。
たぶん、失礼な事を言い出す前に、だとは思うけど。
けれどそうやって騒いでいたら、余計相手に見つかり易くなると思うんだけどなぁ。
わざわざ教えてはやらないけど。
すると、兵士達がこちらを指差してなにやら騒ぎ出し始めたようだ。
流石に声までは聞こえてこない。
スキル習得も起きないし、スキルもそこまでは万能じゃ無いらしい。
騒ぎ出した兵士達はそれぞれ別のテントへ走って行き、鐘のような物が鳴らされると宿営地が一層騒がしくなった。
「俺様、何も悪い事してなくね?」
そう言いたくなる気持ちも分からなくはない。
こんな十重二十重に、兵士達に囲まれたらそりゃあ、ね。
そんな人垣を割って出て来たのは、周囲の兵士達と比べるのも馬鹿馬鹿しくなるほど、豪奢な鎧に身を包んだ人物だった。
「はじめまして、異世界より来られた四名の勇者様。私は」
「すみません。僕達五人いるんですが···」
騎士さん(たぶん)は、俺達の人数を数えると一つ咳払いをすると、再び口を開いた。
「はじめまして、異世界より来られた四名の勇者様。私は、勇者様方をお迎えに上がりました、ウェスディン王国第一騎士団所属第三部隊副隊長、リリトア・フラムヴェルと申します」
あ、俺の存在流された。
「僕は風間 光二郎と言います」
「カザマ様、ですか」
「あ、風間は名字で、光二郎が名前です」
「焔藤 灰二ッス」
「小清水 涼夏と言います」
「石動 土門」
やっぱり名乗らないといけない、んだろうか。
俺の存在流されてんのに。
うん、無言で促されてるね。
「紅 詩穏です」
「コウジロウ様にハイジ様、リョウカ様、ドモン様とシオン様ですね」
「最後の奴に、様なんて付けなくても良いッスよ。勇者じゃ無ぇんだから」
一瞬、驚きの表情を浮かべたが、直ぐに元の凛々しい顔に戻る。
「詳しい話は陛下よりございますので、ご同行戴きたいのですが、宜しいでしょうか?」
「僕達をいきなり、そんな偉い方に引き合わせて、大丈夫なんですか?」
リリトアさんは苦笑を浮かべて。
「我々の任務は、この遺跡からお出になられた勇者様方を、王の元にお連れする。それだけですから」
こちらの人間性を判断するのは任務外って事?
もしくは、仮に暴れたとしても容易に制圧出来るだけの実力がある、とか?
チラッとステータスを覗いた限りじゃあ、レベルは38と高いけど、STR等の値は俺と同等か少し高いぐらい。
四人がもし本気で抵抗したら、誰も止められないの分かっているんだろうか?
とはいえ、そんな事にはならないんだろうけど。
「分かりました。案内して下さい」
ほらね?この世界に来て、右も左も分からない状態で、状況説明を聞かないという選択肢は選ばないはずだから。
何はともあれ、俺達五人はそのまま、ほとんど荷馬車みたいな馬車に乗せられて、国王が待つ王城へと向かう事になった。
個人的には、ドナドナされてる気分。良い事は何一つ待って無いの分かってるからね。
初投稿です。
設定、文章共に拙いのは自覚してます。