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第2話 担任は支配者だ!!

オバカ全開です。


まさか初日にライバル出現とは・・・俺の夢は簡単に叶えられそうにないな。

とりあえず今は・・・眠いから寝よう!

俺は始業式の最中、完璧な寝方で完璧に寝た。



「三太君。もう終わったよ始業式。」


「ん?」


俺はアリスに起こされた。


「おう、サンキュー。ところで俺の寝方どうだった?」


「完璧。」


「ようし!じゃ、俺のクラス・・・ってどこだっけ?」


「フフフ、私と同じクラス。」


お、アリスと同じクラスか!良かった良かった!こいつ俺の軍師だからいなくなると困るんだよ。


「あと帆香ちゃんと兵卒君も同じクラスだから。」


いらない情報だな。

でもまあ一応兵卒と悪魔は俺の友人だし・・・いいだろ、面と向かって言うの恥ずかしいんだよ!

こうして始業式が終わった。



「みんな酷いじゃないか!何で僕を置いて行くのさ!」


兵卒が上司に不満を持っていた。

ちなみに俺達は今教室にいる。だから奴の言うこと全部スルーな。


「ところでこのクラスの支配者がまだ来ないな。」


「支配者じゃなくて担任でしょ。」


いちいち悪魔が指摘する。

別に担任も支配者も似たようなもんだろ。


「じゃあアリス、軍議を始めよう。」


俺はアリスと軍議をすることにした。


「このクラスの担任の情報について知らないか?」


「はい、担任の名前は前梨まえなしかつら。男性教師です。」


「そうかそうか。名前的に考えてしまうのだが、そいつの髪の毛は残念か?」


俺は噴出しそうになるのを堪えてそう訊いた。


「と、思ったのですがふさふさです。ア〇ランスの必要はありません。」


「そうかそうか。それは少し残念だ。」


「ちなみにアフロです。マリモです。パパイアです。」


俺とアリスはそんないつもと同じ取り止めの無い話をした。


「・・・この2人やっぱりおかしいわ・・・」


悪魔の呟きは俺には聞こえない。


「じゃあ僕と普通に話さない?」


「あ、そういえば詠美。」


軽くスルーされる兵卒。

少し同情・・・なんてことはしない。


ガラガラ


「席に着け〜。」


そう言って入ってきたのは男性教師であり、このクラスの支配者。


「俺が今日からこのクラスの支配者・・・ではなく担任の・・・前梨桂だ。」


「今、何か不吉な単語が聞こえたんですが・・・」


俺は一応質問した。

他人が言うのと本人が言うのとでは違う。


「気にするな。ただの心臓発作だ。」


「今の発作なんすか!?」


俺はいつになくツッコミをし始めた。


「まあそんなところ。俺が担任なったからにはビシバシ行くぞ!」


そんな気合十分な現支配者に俺は勢いで負けそうになった。

まさかこの男が俺の倒すべき相手・・・?


「じゃあ自己紹介だ。」


俺は亜礫だから最初・・・


「じゃあ嗚呼ああ、お前から。」


「何だそれ〜〜〜!!何でお前俺より出席番号前なんだよ!」


「ってツッコむところそこじゃないでしょうが!苗字にツッコミなさいよ!」


俺と悪魔はクラスでいきなり吠えた。

ていうかそんな苗字絶対におかしい!

・・・・・

まあこれで掴みはOKだ。


「えーと・・・」


肝心の嗚呼君は少し困っている。

まあ出席番号で一番前になるために生まれたような苗字だし。


「えーと。嗚呼ああ無情むじょうです。」


俺達はもうツッコまない。

だって俺だって似たようなゴロだ。それに弟はもっと酷いゴロだ。

そして俺の番になった。


「亜礫三太だ!支配者になるために生まれてきた男だ!」


俺は机の上に立ってそう言い放った。

みんなシンとしている。

あまりにも感動して言葉が出ないってところだろう。


「ほう。お前はこのクラスを支配する気か?」


担任の禿さんがそんな挑戦的なことを言ってきました。


「フッフッフ・・・甘い!甘すぎる!俺は世界を支配するんだ!!」


どうだ!今の俺すごかっただろう!多分俺は輝いているはず。


「すごい!さすが三太君!」


「ええ!?それでいいの詠美!」


悪魔なんか知るか!みんな俺に釘付けだぜ!いや、人気者は困るね!

その視線のほとんどが「こいつ、バカだ。」という視線だということに彼はもちろん気づかない。


「夢は世界征服!どうだ!文句あるか禿!」


「禿じゃない!桂だ!」


どっかの侍のようなことを言った担任。


「さすがよ三太君・・・私、感動・・・」


パチパチパチ


律儀に拍手までしてくれるアリスには感謝だな。


「・・・じゃあ学級委員やるか?」


「やります!そりゃあもう!もう一人はアリスで!な?」


「え?うん!私も世界征服を手伝います!」


このときの俺達は誰よりも輝いていた・・・

多分かの有名なオ〇マ次期大統領すら敵わない輝きだ・・・

俺達に回りはみんな釘付け。いやあ、気分いいね!



さて、生徒会室に殴りこみに行くか!

俺は翌日の昼休み中にそう行動しようとしたらアリスに止められた。


「ダメよ。まだ早いわ。相手の戦力も確認しないと、ね?」


「ああ、そうだな。俺としたことが。」


俺はアリスの提案に同意して様子見をすることにした。


「点無し。」


俺をそう呼ぶのは一人しかいない。


「どうした悪魔。とうとう俺の家臣になる気になったか。しかし残念だがフゴッ!」


俺は全てを言う前に悪魔に蹴られた。

畜生なんでこういうときに兵卒がいないんだよ。


「何か2年生の女子がアンタに用があるらしいわよ。」


「俺に?まさか家臣になりたいのか?」


俺はそう思って教室から出た。


「あの、何の用?」


すると一人の女子生徒がもじもじしてこっちを見ている。


「あの、少し来てもらえませんか?」


「あ?まあいいけど。」


俺は屋上に連れて行かれた。

・・・

まさか!ここで演説するのかな!屋上で大きな声で言えば俺の思想が伝わるかも!


「あの、三太君・・・」


その女子生徒は顔を赤くさせていた。

赤い頬・・・?りんご病!?


「大丈夫!?」


「え?あ、その・・・」


俺は急いで駆け寄って熱を測った。


「あ、熱いよ!熱あるんじゃないか!」


「い、いや、そうじゃなくて・・・私!」


突然大声になったので俺は黙った。

何故か?

だってこの子俺の家臣として結構いいかも。

度胸あるし。

病気にも負けないし。


「好きなんです!」


「へ?」


予想外な言葉だ。

俺が好き・・・って告白かよ!


「だからその・・・付き合ってください!」


俺は・・・


「ああ無理。俺ハーレム目指してるから。特定の女性とは付き合えない。不特定多数のみ可。」


自分の熱い考えを言った。だってハーレム目指してるのに無理じゃない?王たるものは女関係を複数に、ってアリスから言われたし。


「そ、そんな・・・」


でもちょっと可哀想だったから追加した。


「あ、でもね。ようするにそれってまだ誰とも付き合えない、ってことだからあんまり落ち込まないでよ。君可愛いからさ、気が変わるかもしれないしね。」


ああ、俺って優しい君主。さすが心は・・・(以下略)


「じゃ、じゃあ私、諦めませんから!」


そう言ってその子は去っていった。

いや、でも中々可愛かったよ。

でもなんにせよまだ俺は風格が足りない。せめてもっと自分を磨かないと付き合えないな。

俺はそう言って今まで誰とも付き合わなかった。


「はあ・・・王になるのはやっぱり大変だよな・・・」


俺はそう最後に呟いてその場を去ることにした。



しかし、この告白が翌日に波乱を起こすことなるのを俺は気づかなかった。




アリスも結構アホです。


頭いいけど。

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