表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Black Blood Bullet -UG-  作者: 石榴
言葉の無い少女
3/5

Prolog


 走った。姿形の変わってしまった両足で、必死に地面を蹴る。

今までのように速く走れない。それでも走った。

足の裏が酷く痛む。それでも足を止めなかった。


やっと見えてきた主人のお家。扉を開けて、主人の元へ走る。



なのに。


どうして、そんな顔で見るの。

何を言っているの?



『ワンッワンッ』


「    !      !!」


『ゥウオン!』


「──!──?──────!、!!」


『ウォッ……』




視界は塞がれた。

手足を縛られて、目隠しをされて、何かに押し込まれる。


『ギャアアッ』


足に熱いものを押し当てられる。

低い声が、何かを叫んでいる。


痛い。痛いよ。ご主人。ご主人。どこに居るの。


『ぎゃうッ』


引き摺り出された体の拘束を解かれて、ほうり投げられる。

やっと目に入ってきた光は、今まで見ていた光と何処か違っていた。











 ああ、人間が変な目でこちらを見ている。


お腹が空いた。試しにご主人にやっているように、目の前でお座りして待ってみる。


『ッウォンウォン!』


「────ッ!」


待って、行かないで。飲み物を──食べ物を──ほしい、だけなの──

















 ふっと目が覚めた。

四本の足で踏んばって、うんと伸びをする。

ゆっくり目を開いて横を見たところで、『キャンッ』と声を上げて驚く。


「………?」


目を見開く人間の男と目が合った。


ここはどこだ

確か、ハイエナに襲われて──








評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ