調査記録の写しの断片 1
※スティグマと分類について
・何らかの原因で獣の姿になった人間。人の姿に戻ることができ、普段は人と変わぬ姿で生活している。
・獣への変身に感情の変化が深く関わっていることが分かった。自らの意思でコントロールできる者もいれば、感情の揺れで変身する者や、一部が変化する者もいる。
・完全な獣に変身した際、人語を話せなくなる者が多く、意思疎通が出来ない事がある。
□以下の三個体に分類する。
・ハルフ
最も多い個体で、人から完全な獣の姿にまで変身できる。
普通の人と変わらず意思疎通ができる。
・クォルタ
どちらかが強く残ったままの個体。完全な獣になれなかったり、獣に変身したまま戻らない部位があったりする。前者を『マンクォルタ』、後者を『アルクォルタ』とする。どちらにおいても不自由なく意思疎通ができる。
・オゥル
※ほか個体からの昇華、発見した場合は直ちに『オルトロス』に報告すること。
獣の姿になった個体。人に戻ることは不可能。言葉も話せず意思疎通は不可能。
理性を失い見境なく人を殺す個体が多いため、オルトロスに処理させること。
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※第51地区の謎の組織についての報告
『VELTRO』
──智慧と愛と徳を以って、非道な闘いを静める。
名の通り、ヴェルトロというスティグマが創立した組織。
幾つかの少人数グループから組織されており、非道な『縄張り喰らい』を潰している。
神出鬼没で活動拠点も謎に包まれている。
51地区に出没しているとされるグループは以下のグループとされるが、他地区でも姿が確認されている。
『FIVE』
黒髪のスティグマの集団。全員、顔に横一線の黒のラインを入れている。
活動時、それぞれを仇名(コードネーム)で呼んでおり、仇名しか分かっていない。
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VELTRO上層より以下のメンバを『FIVE』として迎え入れることを承認。
リーダーによる活動地区申請は承諾済みである。活動拠点及び資金の手配をすること。
・Black 25歳
前髪を片側に流しており、生え際から少しと前髪の一部が白くなっている長髪の青年。装飾の付いた額当てをしており、前髪はその上から下す形。片耳に大きな十字架のピアスをしている。ラーテルのハルフスティグマ。FIVEのリーダー。愛称はAndy.
・Lilac 27歳
フェードカットに近い髪型の短髪の青年。前髪は上げている。ブリッジとバーティカルリップにピアスを開けている。片耳に大きな鳥の羽のピアスをしている。ブラックパンサーのハルフスティグマ。愛称はBill.
・Ash 28歳
長い前髪を全て上げ、襟足を肩から前に流している長髪の青年。片目の目元から真下にラインを引いている。首に幾つものネックレスをぶら下げている。その中に大きな牙の装飾がある。フリージアンホースのハルフスティグマ。愛称はNathan.
・Chrome 26歳
長めの前髪を上げて横に流し、片側は耳にかけている短髪の青年。唇の端に傷がある。片耳に大きな布の飾りのピアスを付けている。ビントロングのハルフスティグマ。愛称はGill.
・Khaki 24歳
片側だけ刈り上げて前髪を横に流したやや長めの髪の青年。襟足が長い。臍にピアスを開けている。片耳に大きな角のピアスを付けている。タスマニアデビルのハルフスティグマ。愛称はHal.