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妲己編 第4章

改めまして、小野田穂志です。ようやく俺の番が来ましたね。楽しみにしていました。まぁ、ここは詳しく俺の事を紹介するとしましょうか。


身長175cmで体重59kgです。細いってよく言われます。

誕生日は9月22日、特に何も無い日です。多分。

好きな事は読書です。読書といっても基本哲学的な本ばかりなんだけどね。

俺は本物のただの人間で、鳳凰と出会ったのは、鳳凰が俺の家に来て仕事を手伝って欲しいと言われたところからです。その時は立派な青年に化けていたんだけどな〜。

妲己については……みんな知ってるでしょ。



穂志が妲己に告白して一週間。妲己は穂志と顔も合わせようとしなくなった。穂志から逃げるし、言葉も交そうとしない。


「ねぇ〜妲己。」

「私学校あるから。行ってきます。」


今朝も妲己は逃げるように学校に行く。

「穂志さんまた何かしたんですか?」

朱雀が疑った目で穂志を見る。穂志は笑顔で朱雀を見る。

「どうだろうね。」

朱雀は心の中で、うっっっざ、と思った。


「あ、穂志さん。明日なんですけど、南地区の方で出たみたいなので正確な位置と情報を集めて貰えますか?」

「南って結構遠くだね。」

「泊まりなるかもしれませんね。」

「妲己連れてっても良い?」

「妲己さんが良いと言えば良いのでは。」

「朱雀はお留守番?」

「いえ、北地区の清掃があるので多分いないと思いますが…」


穂志はスマホでマップを出した。

「北地区って結構広いけど、一人でやんの?」

穂志はマップを朱雀に見せる。


「仕方ありませんよ。今は皆んな忙しいですからね。兄も引っ張りだこですし。」

「ふーん。妲己にも手伝って貰えば良いのに。」

「妲己さんは妲己さんで仕事があるんですよ。人間界に来たのも仕事です。」

「仕事内容は?」

「稲荷さんの方の仕事ですからね。わかんないですよ。」


穂志は首を傾げた。

「稲荷さんは日本一の神様なんですよ。高天原の神様方とは種類が違いますが、天照の大神様もよく、稲荷は怒らせないほうが良いと仰っております。」

穂志も稲荷神社のことは知っている。


「でも、妲己は稲荷さんと何の関係が?」


「そうですね。妲己さんが日本に来た時稲荷さんと揉めたみたいで、稲荷さんが勝ったら妲己さんに稲荷財閥に入れという事だったらしいです。」

「ふーん。神様ってよく出るけどさ、偉い順に並べるとどうなるの?」


「知りたがりですね。」

「そういう性格なもんで。」


「順位と言うものは非常に分かりにくいのですが大体でいうと、ギリシャとエジプトとキリストが一番になると思います。」


「あー、なんか分かる。」


「次が、メソポタミアと中国とローマで、その次が、日本と欧米とヒンドゥー教とかですかね。あと絶対に怒らせてはならないのがアステカの神々です。気が荒いんですよ。インカやリトアニアの文明やユダヤ教、イスラム教。アッカド神話やアリガット神話、アルメニア神話、ゾロスター教など、世界には沢山の神話があり、それだけ神々がいるということです。」


「なるほどね。そんなにいたら大変だよな。」


「そんな事ないですよ。実を言うと、天照の大神様や月詠様など、太陽の神、月の神、黄泉の神、創造の神、の四人は大体同じだったりするんです。」


「は?」


「例えば、月詠様。中国では嫦娥と名乗ってたりするんですよ。神様の気まぐれで、神話は違うのに同一人物であるとかはよくあることだったりするんですよ。組織の上層部の人間がいろんな組織に属しているのと同じ事です。しかし、他の国の神話に登場するくらいなのでそれなりの力が必要だったりするんですよね。だから、大抵は太陽と月と黄泉ぐらいの神様じゃ無いと出来ないことなんですよ。」


「言いたいことは分かるけど、神様って意外と遊んでるんだな。」

「言い方に気をつけたほうがいいですよ。私も一応神様なんで。因みに例えが月詠様だっただけでそんな事なさる人ではありませんからね。」


穂志は長々と朱雀の話を聞いて少し嬉しかった。もともと知識を得る事に積極的である穂志はもう少し知りたいと思っていた。


「朱雀は中国の四神だろ?」

「そうです。」

「鳳凰は何になるわけ?」

「鳥神の長です。他に獣神の長の麒麟もいます。この二人が中国のトップですね。」


穂志は人間からしてみれば神レベルに博識だが、実際の神からしてみれば、何も知らない少年に等しかった。


「なんか、スケールが違うね。神様尊敬する。」

「そんな事ないですよ。人間がその神の存在を忘れてしまえば、消えてしまう神様もいるんです。というか、日本の神様はほぼそれです。」


「まじか、じゃあ消えるのか?」


「稲荷さんや、菅原道真とかは勝手に祀られただけですから、忘れられればただの狐になりますし道真もただの歴史上の人物に過ぎなくなってしまうのですよ。」


「高天原の方は?」

「彼らは力と神の種類が違います。忘れられてもなんとも思わないでしょうね。」

「すげー。」


穂志は心の底から凄いと思った。神様なんて一緒くたにしてしまっていた自分が恥ずかしいと思うくらいに高天原を見直した。


「感動する。神様の世界すげー。つか、国の神様同士どうやって仲良くなるの?」


「世界会議みたいなのをするんです。その時に仲良くなるってのが多いですね。神様は貿易はしないのですが、お酒だけは売り買いするんですよ。あと地獄の方では拷問器具の売買が盛んですね。地獄で交渉を失敗することは死を意味する事なので、神様はあまり近寄らないんです。」


「地獄?拷問器具?やばいね。」


「えーと、どこから説明しましょうか……根本からいきましょう。私達の世界が四つに分かれていることをご存知ですか?」

「え、知らない。」


「そうですか。では説明しましょう。四つの世界とは、人間界、妖怪の世界、あの世、神様の世界というようになっており、あの世と神様の世界はとても近いんです。あの世はハデス様と閻魔さんが基本で、その他色々な神で無理やり作り上げた世界なんですよね。」


「そんなのあり?」


「ありなんですよ。そして、人間界と妖怪の世界の住人が死んだらそこに流すというような形にしたんです。それまでは神様の世界に行ったり、人間界に行ったりしてたんですがね。そしてあの世が出来たことによってあちこち行く事が少なくなりました。しかし、死人はあの世で好き勝手するようになったので、支配人を置いて天国と地獄を作ったんです。その支配人に選ばれたのが、閻魔だったりしたんですよね。」


「なるほどね。でもハデスは?あの人は兄とのゴタゴタとかあって地獄に行ったんじゃないんだっけ。」


「そうですね、ヨーロッパの最初の支配人はハデス様じゃないんです。その頃の支配人は悪魔の女王だったんです。本名は知りません。

今回は会話文が多いので、書き方を変えてみました。

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