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閑話休題 むかしのはなし
今回は過去の話となります。
「お母さんまた戦争なの〜? 」
「そうなの。でも大丈夫……いつも通り一瞬で終わらせてくるわ」
ロスト王国は世界最大の王国である。領域は海まで含めるとこの惑星の5分の1を占めるとまで言われており、他にも経済や芸能、スポーツなどに至るまで全てにおいて頂点を極めた国。
「お父さんも? 」
「そう、お父さんも戦争」
その秘訣は戦争。
ロスト王国はどの国よりも早く戦争に勝つためには科学が必要だと気づき研究に研究を重ね、沢山の兵器を生み出し無敗神話がささやかれるほどの強国となった。
「なんでお母さんたちはいっつも戦争に行くの? 」
「私たちが行かないと勝てないからよ」
沢山の兵器というより、優れた兵士と言うべきか……
「お母さんはめっちゃくちゃ強いんでしょ? 」
「お父さんもね」
ロスト王国が生み出した最高傑作である2人は澄んだ赤い目を持っていた。
「今回もシェリーちゃんとモモさんの家で遊んで待っていてね」
「私モモおばさん嫌い」
「もうこの子ったら……」
その2人の子供は美しい赤い目を持っていた。
「大人しく待っててねカルア」




