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第9話 命
「がぁぁぁ?」
無邪気にどうしたの?とでも言っているように鳴くガーグワァー。
「はぁ…………死にたくなかったら何かして欲しいんだ」
分かってるこれはただの俺の自己満足だ………
「がぁぁぁぁぁぁぁぁ」
「おっと」
ガーグワァーは鳴き声を出し、俺から逃げ出した。
「ごめんな………」
俺は俺に背を向けたガーグワァーの首筋を狙って短剣で切りつけた。
ザシュッ!
「ガァァァァァァァァ!!!!」
俺ではまだ一撃で首を切ることが出来ない。
「ッ!………」
ザクッ! ザシュッ!!
何度かガーグワァーの首筋に短剣を切りつけてようやく動かなくなった。
「はぁはぁはぁ………やっぱり何度やっても辛ぇわ………」
ここでは生きるために狩りをしなくてはならない。
だが転生した俺には辛いことであることには変わりはなかった。




