アスティン父!
突然入ってきた男性はん?という表情でこちらを見た。
「こちらのお嬢さんは?」
アスティンはさも当然のごとく私の隣に立ち方を抱き寄せ言った。
「お父様、今日から私の妹になる時子です。」
アスティンの父親と思われる男性は一瞬ポカンと口を開いたままアスティンを見た。
「それはどういうことだい?」
それはそうだろう。私だっていきなり見ず知らずの小娘を連れてきて妹にするなんて聞いたことないよ。
「この子の家は貧しいのか、ご飯も満足にいただけないのですよ。もう16にもなるのにこんなに小さいのです。」
そういって小さいことを表現するように頭をよしよしと撫でた。
アスティンの父親はえ、という表情になり、なんと哀れなといいアスティンと同じく私の頭を撫でた。
似た者親子である。
「そうなのかい?可哀想に、育ち盛りなのにね。でももう大丈夫!今日から私が君のお父様だよ!」
親子そろって勘違いが凄いな。
思い込んだら誤解が解けるまでもの凄く時間がかかりそう。
その横でアスティンはうんうんと頷いていたが、その前に確認しなければならないことがある。
『あのーすいません。』
「ん?なんだい?時子!私の娘よ!」
アスティンの父親順応性高いな!
さすがアスティンのお父様だ。
『この写真の女性って今川春乃って名前じゃありませんでしたか?』
アスティンの父親とアスティンは顔色を変えた。
「春乃を知っているのかい?もしかして、君も春乃と同じ世界から来た人間?」
『はい。というか、今川春乃は私の母です。』
そうです、そこに異様にはしゃいだ様子でピースしている人は多分いや間違いなく私の母だと思います。