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2012年11月4日(授業八日目探索)

※この作品は作者の日記ではありません。

11月4日(授業八日目探索)

 そんな坦々麺専門店の店先の外で食べるスペースには相変わらず誰も座っていなかった。時計を確認してみたが、時刻はやっぱり昼飯時である。こんな時間なのに人が座っていない飲食店の将来は大丈夫なのだろうか。それともこんな日だからこそ、人々は出店でいろいろフランクフルトとか焼き鳥とか焼きそばとかを食べたいので坦々麺でお腹をいっぱいにするわけには行かない、とか考えているのだろうか。謎は深まっていく。


 が、今は謎を解明するための時間ではない。手に残った餃子を食べて今は空のプラスチックパックをどこへ捨てるべきか、というのが問題なのである。私は道を折れてプロペ通りの裏道からプロペ通りの中間地点に入り込んだ。餃子を食べているあいだに子供神輿は通り過ぎたらしく、さっきと比べて人口密度は少し減っており、これも少しではあるが通行しやすくなっていた。確かプロペ通りには常設のゴミ箱がいくつかあったはずである。多分こんな日だからもうそのゴミ箱も口からゴミが溢れんばかりになっているだろうが、ゴミだらけの隙間からなんとかパックを押し組むことができれば、あるいは。あるいはなんだというのか。なんであるいはなんて言葉をここで使ったのか。わけがわからない。榎本なごみはこういう時にこそ出現して突っ込みを入れるべきではないのか。それとも自分は突っ込みのための機械ではない、と自分が都合のいい存在ではないことをアピールしたいのか。


 とりあえず私はゴミ箱を探した。すると、いつもと違うところでゴミ箱を発見した。ゲームセンターの脇である。今日という日はゴミが出やすい日であることを考慮してくれたのか、段ボールでゴミ箱が作られていたのである。これは助かった。なので私はこれにプラスチックパックを入れた。これで晴れて私は手ぶらになることができたのである。よかったよかった、このままだとゴミを家まで持って帰らなければならなくなるところだった。さて、次の目的はダイエーである。餃子である程度の満足感は得られたとはいえ、まだ満腹になったわけではない。

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