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2012年10月9日(授業五日目履歴)

※この作品は作者の日記ではありません。

10月9日(授業五日目履歴)

 書店のバイトが重労働ではない、という認識が間違っていることくらい、暴れん坊本屋さんという漫画で読んだことがあるので知っている。だいたい人が幻想を抱きがちな仕事というものは体力勝負であることが多い。例えば雑誌の編集者とかプロスポーツ選手とかモデルとか。花屋だってきっと体力勝負であるに違いない。つまりこの世のすべての仕事は実は体力勝負、と認識しても問題ないはずである。きっと正解率は9割を超えるだろう。体力を必要と仕事といえばFXとかパチプロとかそんなものくらいのものだろう。しかし私はそんなギャンブル性の高い、おそらく逆に損をしてしまうであろう仕事を始めるつもりはない。それにそんな仕事を始めて私は就職しました、なんて母に報告したら私は母にどんな仕打ちを受けることか。想像するだに恐ろしい。


 なので私は本屋で仕事を始めることに決めた。軽作業という名の重労働よりは体力を使わずコンビニほど仕事内容が多岐に富んでいることはないはずだからである。どうせ体力勝負なのだろうが、同じ体力勝負なら好きなものに囲まれて働いたほうがなんぼかましである。私は近所のユザワヤへ行って履歴書を買った。ほかの店でも履歴書は売っているのだが、ここの履歴書にしか趣味・特技欄及び志望動機欄が存在しないものはないのである。たかがバイト先に趣味や特技を教えるつもりなど私にはないし、志望動機を正直に書いたらきっと採用されないに決まっている。だから私はここの履歴書を贔屓にしている。


 それから私は証明写真を撮った。証明写真は高い。どうして使い捨てカメラで自分撮りしたものを使ってはならないのだろうか。謎である。とりあえず履歴書を作成すべく、私は一旦家に帰った。

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