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2012年10月3日(授業四日目選別)

※この作品は作者の日記ではありません。

10月3日(授業四日目選別)

 私が向かった先にはライトノベルが立ち並んでいた。私がこの店で買うのはライトノベルである。なぜなら一般小説は図書館という中古本を購入するより安く読める手段があるわけだし、コミックは新刊で手に入れたいと考えているからである。まさに市場の敵、私のような存在は直ちに滅びたほうが良い。


 そんな滅ぶべき私は棚に大量に陳列されているけんぷファーというシリーズの一巻を手に取った。中古書店に大量に陳列されているということは売る人間が多いということで、つまりこの作品は一体どういった評価を得ているのだろうか? 疑問である。ちなみに私はこの作品がアニメ化されたことを知っている。その上でこのように中古書店に大量に商品が並んでいるとういうことは、どういうことなのだろうか? これは実に想像が難しい問題である。などととぼけてみたところで、本を適当にめくってみる。するとどうだろう、主人公のいろんな原因があって女になってしまった少年が性的なハプニングに見舞われている挿絵が目にとまった。私はこういうものを見るたびに思う。このような性的なハプニングを売りにするライトノベルを読むくらいなら、官能小説を読めば良いではないか、と。官能小説の方が表現が直接的である分、性的満足をより多く得られるはずである。そして最近はライトノベルのような設定、文体の官能小説が増えている。男たちは官能小説にもっと触れてもっと買って官能小説を盛り上げるべきではないのか。さもなければ書店のメインが耽美ものになってしまうぞ、となんとなく警鐘を鳴らしてみたが、心の中でだけ鳴らしたので誰にも届かなかった。


 さて尻具合である。そろそろ限界が近づいてきていた。再びトイレへと向かう。そして便器へと至る戸の前に立ってみる。その取っ手の一部分はまだ赤く染まっていたが、中からはゴソゴソという紙を使っていると思われる音が聞こえてきた。ブックオフのトイレには音姫などという洒落たものは存在していない。そろそろ開くな、そう思って私は戸の前に立ち続けた。しかし、である。

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