2012年8月18日(授業初日唖然)
※この作品は作者の日記ではありません。
8月18日(授業初日唖然)
ホームレス然としたホームレスからホームレスとしての生き方の極意を教わったような想像をした。曰く、人に迷惑をかけ用としてはならない、若いヤンキーが集まっていそうなところにはなるべく足を運ばない、それでもヤンキーに囲まれたならただただ無反応を押し通す、そうすれば奴らはすぐに飽きてどこかへ行くから。
私の現在の生活様式を鑑みて教えてくれたのだろうか。いや、全くの他人であるホームレスが私の生活様式など知っているはずがない。それともどこかから筒抜けになってしまっているのだろうか。なっているとしてもインターネット発信のこの学校の授業録がパソコンなんか持っているはずもないホームレスに知れるはずがない。「そんなことはしってるよ」ホームレス然としたホームレスは言った。「あんたのこともしることができたんだ」だからどうやって、と私は想像上で訪ねた。
想像上のホームレス間のネットワークによれば、所沢に住んでいる人間の殆どのプライベートをホームレスは盗み見ていて、だから所沢住人全員の私生活をホームレスという存在は知っている、ということであるらしい。「だからおれたちをあまりなめないでもらいたいね」とホームレス然としたホームレスは言った。今後はホームレスを見かけたら怯えるようになるだろう。しかしここ数日、ホームレス然としたホームレス以外にホームレスを見ていない。「ああ、かられちゃったからな」狩られた、ということだろうか。「ああ、ほけんじょにな」




