2012年9月14日(授業四日目食後)
※この作品は作者の日記ではありません。
9月14日(授業四日目食後)
それにしても、とホルモンラーメン内のホルモンを口に運ぶ。ホルモンはまるでゴムのように伸びるばかりでかみきれない。旨みはスープに流れ出てしまっているので、ホルモン自体の味はただでさえ薄味のスープより味が薄い。まるで肉の食感をした肉ではないものをかんでいるようなのだ。それでも私はホルモンをすべて口に運んだ。それは、ホルモンは肉である、という一点によって心が支えられていたからだ。
肉は粗末にしてはならない。肉を粗末にすると肉に嫌われて今後の人生で肉を食べる機会を失ってしまう。肉に呪われるのである。そんな架空の迷信が私の頭の中にはあった。ホルモンとスープの合間に麺をすすり上げ、その食感で唐揚げご飯を口に運び、金属製のためスープで熱くなっているレンゲに苦戦しながら、私は750円を食べ終えた。
そしてその足で池袋駅へ向かった。池袋で降りたのは図書館によって本の返却及び貸出を行うためである。池袋に病院があるわけではない。そう、ずいぶん長いこと話題がそれてしまっていたが、私は病院へ向かうために家を出たのだ。なんだか病院と関係ないことを延々と書きすぎているような気がするが、まあいいや。記録することは大切である。私は池袋駅から山手線に乗り、病院に一番近い、日本で一番ラブリーな都市へと向かった。




