2012年8月15日(設立記念日)
※この作品は作者の日記ではありません。
さて、私には想像力が足りていない。なぜなら病院でそう診断されたからである。原因と結果の逆転。これは想像力の欠如とかではなく、責任転嫁という悪い癖である。これも想像力強化とともに改善していかなければならない事象の一つである。
想像力強化専門学校の設立にあたって、まずはこの学校の最終目的、つまり卒業のために必要な要項を上げなければならない。いや、創造しなければならない。一つ、人並みの想像力を得ること。一つ、人の痛みがわかるようになること。一つ、空気を読めるようになること。想像力の欠如によって、私はこれらのことができない。これらの不可能を可能にすることが、想像力強化専門学校の設立目的である。
「学校じゃなくない? 単にそういう決め事を自分で決めて、そうして生活していこう、って自分で誓うだけなんじゃない?」想像上講師の榎本なごみはやる気なさ気である。しかし講師なのだから、もっとこう、しゃんとしていただきたいものである。「私は嫌だよ、講師なんて。もっとゆっくり生きたいよ」想像力強化専門学校の第一科目が決定した。想像上講師の榎本なごみのやる気強化である。「えー」という嘆きが頭の中に響いた。しかしこれは決定事項である。想像力強化専門学校は、ここに設立される。




