結実
いつの間にか、この章の後半部分が消えてましたので復活させました。
今年もまた、桜の季節が過ぎようとしている……
あたしは、やっぱりこの舞い散る桜の花びらの中を歩くのが好き。
響子さん、足元気を付けてね。
ありがとう、一哉さん。
予定日、もうすぐだからね。
来年の桜は、この子と三人並んでかな。
蘭ちゃんもいるから、四人だよ。
そうだった。
ごめんな、蘭。
クゥ~~ン♪
三年前の春、響子さんから話し聞いた時には驚いたよ。
ホントに、世の中には奇跡ってあるんだなぁ。
あのお医者さんも、驚いてたもの。
そうだね。
末期のガンが一つ残らず跡形もないんだもんね。
そういえば、昨日音無くんからメールが来てたよ。
なんだって?
学校、順調みたいだよ。
音無くんが、獣医さんねぇ。
彼、人が変わったみたいに受験勉強してたもん。
おかげで、一哉さんも大変だったね。
タダで家庭教師させられてさ。
良かったよ、合格できてさ。
あと二年間は北海道だなぁ。
すっかり、一哉さんと仲良しになっちゃってさ。
兄貴とか、言っちゃって。
まあ、ホント憎めない奴だよなぁ。
あたしには、なんの連絡もないくせにさ。
でも結婚式の時は、張りきってくれてたじゃない
まあね………
さあ、響子さん病院行くよ。
うん。
いま頃になって、なんか不安になってきちゃった
大丈夫、僕がついてるから。
それに、先生も順調だって言ってただろ。
そうじゃなくてさ。
あたしなんかが、母親になってもいいのかなぁって思って……
そんな事言ったら、僕だってそうさ。
そうだよね。
さあ、着いたよ。
産まれるまで、ここで待ってるからね。
うん。
頑張って、お母さん。
なんか、照れるね♪
(よう!久しぶり響子)
えっ??誰???
(なんだよ、俺の声忘れたのかよ!)
もしかして、所さん!?
(あったりぃ♪)
どこ?どこにいるの?
(どこだと思う。)
そんなの、わからないょ
(響子のお腹の中。)
ウソ!ホントに!?
(産まれちまったら、俺の記憶はなくなるらしいけどな)
そうなんだ。
(だから、今のうちに声かけとこうと思ってよ)
へぇ~~。
じゃあ、二回目の奇跡だね♪
(響子、奇跡ってのはな待ってて起きるもんじゃねえんだよ)
うん……
(自分で必死になって、願って起こすもんなんだ)
そうだね。
(さあ、もうすぐだ!
元気のいい子、産むんだぜ。俺もついてるからよ)
わかった!ありがと、所さん。
(バカ野郎、礼なんかいらねぇよ。)
お肉、5割増しだね♪
(赤ん坊に、肉なんか食わすんじゃねえぞ!)
わかってます!
(そうだ!響子はその笑顔だ。
俺の大好きな笑顔だぜ。)
うん。行ってくるよ!
(それじゃあな!
また、いつかな!)
さよなら、所さん………
シリーズ2作目、「気まぐれな向日葵」の掲載を始めました。
ゆっくりなUPになると思いますが、よろしければ読んでやって下さいね。




