五分咲き 3
所さん、あたし決めたよ!
ん?何、決めたんだ。
書いてみようと思うんだ。
あたし、頭悪いからさ物語を作るのはムリだと思う。
でも、自分の事なら書けるかもしれない。
だから、書いてみようって思う。
いいんじゃないか。
響子の書きたい事書けばさ。
うん。ありがと。
なんかさ、なんか上手く言えないけど………
ちょっと前まで、いつ死んでもいいやって思ってたけど今は少し違うんだ。
おぅ!
死んじゃうのは、病気だから仕方ないけどさ‥‥
その前になにか、あたしが‥響子が生きてたって事残しておきたい。
それで、どうすんだ?
色々考えたんだけどさ、
携帯のメールにしようかなって。
誰に送るんだ?
誰にも、送らない。
送るのは、今日のあたしが、明日のあたしに送るだけ。
だって、そしたらさ明日も生きて、あたしのメール受け取ろって……
そうだな、うん‥そうだ。
書け!響子。
うん、書くよ。
まずは、どこから始めようかな?
そりゃ、生まれたとこからだろ。
そこは、ムリでしょ。
なんで?
だって、自分が生まれた時の記憶なんてないよ。
なんでないんだ?
普通ないでしょ!
そうかぁ。
お前達人間って、生まれた時の記憶がないのか。
ホント、不便なやつらだなぁ。
所さんは、あるの?
当然だろ。
俺達は、生まれたらすぐに自分の足で立たないといけないんだからな。
そうかぁ!そうだよね。
それで、お前の記憶はいつからならあるんだ?
う〜〜ん、一番小さい頃でしょ……
なんかさぁ、ハッキリ覚えてるのは、けっこう大きくなってからなんだよねぇ……
じゃあ、順番関係なしで思い出した事から書けばどうだ。
そうだよねぇ!!
所さんって、すごいよねぇ。
なんか、犬にしとくのもったいないみたい。
ばか野郎。
おだてても、何もでないぞ!
第一俺は、犬が気に入ってるんだよ。
前略 明日のあたしへ
今日から、思い出した事書いてみようって思います。
え〜〜とね、幼稚園の頃のあたしはコロコロしてました。
健康優良児って、おじいちゃんからは言われてました。
友達からは、ドラミちゃんなんて呼ばれて……
イチゴのショートケーキが大好きで、ピーマンと人参が嫌いでした。
こんなのでいいのかなぁ?
なんか、小学生の作文みたいかなぁ。
まあいいや、自分が読むだけだもんね♪




