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五分咲き 2

沖田 一哉の独り言




ああ、驚いた。

まさか、じいちゃんの会わせたい人が響子さんだとは。


あの後、じいちゃんに責められまくったし……

どこで知りあった?

付き合ってるのか?

どこまでいってんだ?


普通、自分の孫にそこまで聞かないだろ。

それに真面目に答える僕も僕だけど‥‥


もしかして、じいちゃん次回作の参考にしようなんて思って……



そりゃあ僕だって男だし、響子さんの事抱きしめたいと思うけど……

もちろん、その先の事も考えたりはするさ。


でも、響子さんっていつも元気で笑ってるけど

どこか、儚げなんだよなぁ。

なんて言うか、抱きしめたら消えてしまいそうな

壊れてしまいそうな。


響子さん、僕の事どう思ってるんだろう?

僕達って、付き合ってるんだろうか?


付き合ってるって、どういう事なんだろう。


僕にしては、精一杯気持ちを伝えてきたつもりだけれど。

ちゃんと伝わっているんだろうか。




あの、音無って子、絶対響子さんの事好きなんだろうな。

僕を見る目が、ライバルを見る目だったもの。


若さだよなぁ……




ホントは、僕もじいちゃんみたいに作家になりたかったんだ。

小さい頃から、じいちゃんの所に遊びに行くと

いつもファンレターを読んで聞かせてくれた。


色んな人からの、ファンレター。


自分が作った物語で、あんなに沢山の人が喜んで感動してくれる。

ホントにすごいと思った。


できれば僕も、そんな作家の仲間になれたらってずっと思ってた。

でも、言われたんだよなぁ‥

それも、じいちゃんに。


身内の言葉って、こたえたよなぁ。

それで、そんな本当に才能のある人達の手伝いができたらって


「わしは、いつかは死んでいく。

でもなぁ一哉、わしの作品はいつまでも死なないんだ。」


いつか、僕もそんな作品を世の中に送り出す手伝いができるように……


春からの出版社の仕事、頑張ろう!

そして、いつかは響子さんと……………


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