開花宣言
あっ俺、珈琲苦手だから紅茶かコーラでいいよ。
それが、どうかした?
お客さんが来たら、お茶とか出さない?
ちゃんとした、お客様ならね。
俺、けっこうちゃんとしてるつもりだけど‥
あらら、勝手に椅子に座って……
所さん、膝の上に乗せてるし。
(響子、お前も座ったら。
こいつ、けっこういい奴かも)
しっかり、買収されてるし。
こいつ、所さん可愛いよなぁ。
犬って、どうしてこう可愛いのかなぁ。
やっぱ、喋らないのがいいのかなぁ。
そうだね、誰かさんみたいに憎まれ口きかないからね
[所さんは、喋るけどね♪]
もしかして、俺?
そう!
うら若き乙女の部屋に、勝手に上がりこむし。
なんだって?
裏のオカメがどうかした。
耳掃除ちゃんとしてる?
響子ちゃん、してくれる?膝枕で♪
百万円!
高けぇ。
それよりさぁ、いつも犬のオヤツ持って歩いてるの?
ああ、これね。
俺、犬が大好きなんだけど、家マンションで飼えないしさ
なにより、オヤジもお袋も犬嫌いだし。
そうなんだ。
プラプラしてる時に、そこらの犬全部手なずけてやろうと思って。
このオヤツさあ、「おすわりくん」っていうんだけど犬の受け最高。
それで、所さんもイチコロなわけね。
(響子、これ買ってね♪)
やだ!
えっ、何が??
あらなんの事?
はい、紅茶、どうぞ。
おっ!サンクス。
あれぇ?ミルクは。
はい、贅沢言わない。
いらないなら、片付けるけど。
いや!頂きます。
よろしい。
このマンションってさぁ、高いんじゃないの。
あの本屋って、給料いいんだ。
本屋のバイトで買えるわけないじゃない。
だよなぁ。
もしかして、響子ちゃんってお金持ちのお嬢さん?
そうよ。
音無くんなんか、想像つかない位のすごいお金持ちなの。
すげえ!
じゃあ、響子ちゃんと結婚したら俺って逆タマだぁ。
しないから、大丈夫。
そこは、完全否定しないでおこうよ。
するよ!
しとかないと、ずに乗るタイプみたいだから。
うぅ〜〜
あら?犬年生まれ?
藁人形とか、五寸釘はどこ?
ウソに決まってるでしょ。
そんなの部屋に転がってたら、相当怖いよ。
やっぱりなぁ。
ちゃんと、クローゼットに仕舞ってあるよ。
えっ……………
(響子、そろそろ散歩の時間だぞ)
あっ!いっけなぁい。
そうだったぁ。
(お〜ぉ、またちっちゃい ぁが入りだした。)
どうしたの?
所さんの散歩の時間だから。
俺も、一緒に行く!
ダメ!
どうしてぇ?
行きてぇ。絶対行きてぇ。
ダメ!絶対だめだ!!
ええ〜〜っ!?
はい、今日はもう帰ってね。
また、今度。
また来ていいのかぁ?
う〜ん……
来年の今頃ならね。
なにそれぇ。
ほら、あたし着替えるし。
ほんとに、またね。
了解………したくねぇ。
怒るよ!
うわ、ヤベェ。
目が本気だ。退散しよっと。
ふぅ〜〜。
悪い子じゃないんだけどさ。
なんかちょっと、若さに押されるわ。
あたしも年かねぇ……
響子、ブツブツ言ってねえで行くぞ。
うん♪
お前、なんだその格好。
どこ行くつもりだ?
えっ、散歩だよ。
まったく、たかが散歩で着替えるかな。
しかも、気合い入り過ぎてミエミエだっての。
そんな、ミニ。
パンツ見えるぞ♪
あれぇ?
一哉さんいない………
遅くなっちゃったかなぁ。
どうしたんだろ??




