第17節:危険デ大切ナ僕
小さい二つの角が頭からぴょこんと生えている緑色の髪をした少年がコクリコクリと頷いている。
「なるほど……解剖全書とな…わしも噂だけなら聞く……良い噂も悪い噂もな……しかし注視すべきはその全てが両極端だという事だが……」
レッドは思わず聞く。
「え?それってどういう意味?」
少年は見た目にそぐわぬ落ち着きと余裕で答える。
「要はそこに精密性が無いのじゃ……すべての噂がとても遠いところから大雑把に削られたもので、そこに精密な加工が殆どされていない……だからどの情報もとても他人行儀なのじゃ……まぁ…そのためなのじゃろうな…どこまで行っても噂なのは……ただ…聞いているとおぬしの言う事は…どうやら単なる噂ではないらしいの……」
少年は足を組んで言う。
「まぁ簡単に悩みを解決する方法は今から自分が何をしようと思っていて今から行うことがどのような行為なのか俯瞰してみる事じゃ……どれ…今おぬしがやろうと思っている事を洗いざらい話してみぃ」
少年の言葉を聞いていたレッドは、(おじいちゃんが居たらこんな感じの穏やかな人なのかなぁ)などと考えると、どこか安心して話始めた。
「俺は……結構利用されるんです……まぁ別に利用されることに関してどうこう思ってりしないんですが……でもやっぱ俺を使うほど困ってる人がいるなら助けたいと思うんですよ…」
少年はレッドの話をコクリコクリと頷きながら聞いている。
「…で今助けたいって思ってる奴がいて……これから助けに行くつもりなんですけど………まぁそれが結構厄介な相手で……少しリスクもある方法で助けるつもりなんです……」
少年は話を聞き終えて、フゥと溜息をつくと話始める。
「なるほどなぁ……その考えはちと危ないかもしれん……利用されても良い…その考えが」
レッドは前のめりに傾いて聞く。
「それってどういうことですか?」
「わしからすれば、おぬしは利用されることに関して何も思わない程に自分への関心が無いと聞き取れてしまうんじゃ……それはとても危険じゃ……自分の心が崩れてしまう………まぁ要するに言いたいことは……」
少年はレッドをぎゅっと抱き寄せて優しくレッドの頭を撫でる。
「自分をもっと大切にしなさい、そうして相手にも大切にされたいと願いなされ、そおすればおのずと仲良しがやってくると言うものじゃ……しかし大切にしすぎるのも良くないがな……」
「あともう一つ…これは忠告なのじゃが………善意に気をつけるんじゃ…奴は思わぬところから最悪な『災厄』をこの世に堕とす」
そんな一言添えると少年はレッドを放して、その背中を押した。
レッドが踏み入った森はとても凄惨としていて閑散としていた。
しかし……レッドの目の色が濁る事は無かった。
試験官
「お前ら団体行動しろよ」




