カラスは泣き疲れた
カラスみたいな俺たちが三人集まれば、後ろ指をさされて背中の傷がジクジク痛む。
石を投げられているみたいで外を出るのがおっくうになる。
世界のどこかに救いはあって、救いは俺たちを一生守り続けてくれるのか?
この世に神はいないように救いは無くて、罪人に世間は凍り付くような視線しかぶつけてこない。
身も凍えるその視線に俺たちは救いの場所を求めて飛び立った。
たったひとつの望みは、人の目を気にしなくてすむ安住の地。
あるわけ無いのだがな。神がいるなら苦しくてもそれでも闘って生きろという事だろうか?
罪人の俺たちは寂しいと言葉にすることも許されない。
いつか許された日にはこの言葉も受け入れてくれるだろうか?
いや、ないだろうな。
『寂しい、この言葉を言えば罪人の俺たちに寂しさがなくなるわけではない。孤独は永遠に背負わなければいけない。罪を背負えば・・・・・・』
『寂しさを知らないやつが全て分かった顔して人を影へと追いやる。罪ひとつで人はどこにも生きてはいけない理由になるんだ・・・・・・。こんな人生になるんだったら、生まれてくるんじゃなかった・・・・・・』
カラスのような三人はなぜ泣くのか? 人の視線に耐えきれずに泣くのだろう。苦しくなるからやめてと。それでも安住の地が見つからずにカラスみたいな俺たちは泣き続ける。痛いよと苦しいよと胸を掴みながら生きている。人の視線がどこにでもあるこの大地で。