【2024年版】最終回 (アイ氏『羅紗』に挑戦する!)
2024年の暑い夏を、なんとか乗り切り10月になれば段々と日差しも弱くなる。
冬を前に秋にしっかりと日差しを当てて充実した『木』に育てたいと思った、アイ氏は夏用の遮光ネットを外し万年青を直射日光を当てる。
だが、そうすると一気に葉の色が薄くなりだした。
アイ氏は慌てて遮光ネット60%を張り、即効性のある発酵油カスの液肥を与えたが、どちらもその効き目は微妙で、葉色は薄くなったまま戻らず今年も残念ながら冬に突入してしまった。だから来年も寒肥を万年青に与える予定である。
こうして最後に、また残念な失敗をしたアイ氏である。
だが多少の失敗をしながらも、自分なりのベストな栽培方法を模索していくしか無いのが植物栽培の醍醐味だ。
また10月に入れば、そろそろ『万年青』の植え替えに良い時期で、アイ氏が、一番に優先して植え替えるのは夏の間に根が用土から飛びでた万年青だ。
夏の植え替えはリスクが伴う為、応急処置として水苔を根に被せて乾燥を防ぎながら涼しくなるのを待っていた。
このいう『木』が一番の植え替え対象だ。
そして次は子株が付いている万年青である。
それらを順番に捌いていく。
春に生えた子株は、子株から生えている根の状態を見て切り離すかを親に付けたままにするかを決めていく。
子株の自身に3〜4本程度の根があれば十分自立可能だ。
逆に『根無し』や根が1本等少ない場合は、来年に持ち越すし、2歳木になってから切り離した方が無難である。
また春から肥料を乗せて汚れ劣化した水苔の交換作業もお越なう。
これは全ての万年青が対象だ。
取り替える1週間前に、乾燥した水苔を水に浸け置きして、しっかりと水を含ませてから交換する。
こうして秋の植え替え肥料やり水苔の交換が終わった頃、アイ氏が楽しみにしていた、『日本おもと名品展』が開催される時期がやってきた。
秋になると、『おもと展』が全国津々浦々開催されるが、働く貧困層で引きこもりのアイ氏には、東京の『日本おもと名品展』に遠征するのが精一杯である。
だから毎年この日を楽しみにしていた。
そして東京遠征で必ずアイ氏が購入するのは『年末ジャンボ』である。
2024年は、アイ氏取って悲惨だった。
購入したジャンボは、ことごとく全て300円しか当たらなかったのである。
そこで、ここは夢をかけてアイ氏は年末ジャンボに9000円を出資したが…。
年明けに9000円が900円になって返って終わってしまった…(泣)
その宝くじを40分並んで購入してから、おもと名品展の会場に到着したアイ氏。
着いて早々、即売会を覗けば沢山の人が居り、人混み掻き分けて、アイ氏の大好き『獅子万年青』の値段を覗き見れば『獅子万年青』は高額な値段になっていた…。
そう『獅子万年青』は、現在(2024年)大人気で価格が高騰していた。
『縞獅子』でさえ一万円を軽く超え、アイ氏の手の届く値段ではなくなっていたのだ…。
更に言えば、アイ氏は安く買った成功体験があると、それ以上に値上がりしている『もの』の購入を躊躇う性格である。
その為、以前よりも高い値段が付いた『獅子万年青』の購入をアイ氏はあっさりと諦めた。
その変わりに、アイ氏が注目したのは『羅紗万年青』である。
こちらは特に値段が高騰している感じが無いからだ。
アイ氏が『羅紗万年青』に興味が無いのは、はっきり言って、『ぱっ』と見て、どの『羅紗』も同じ様に見えて、品種の違いや特徴が良く分からないからだ…。
これは、万年青初心者『あるある』では無いだろか?
そんな『羅紗』の区別が付かない残念なアイ氏が選んだ万年青は『羅紗万年青』は無難に『瑞泉』である。
そして選んだ、もう一本は『羅紗獅子(賀茂鶴)』だ。
『瑞泉』も『賀茂鶴』も、『当歳木』で安く売られいたからだ。
『瑞泉』は性質が頑健で光彩、肥料共に強めでもオーケーな『木』である。
つまり『肥料や光をやり過ぎ取り過ぎ』ても育つ初心者に優しい『木』なのだ。
初心者にオススメの『木』はいくつかあるがアイ氏宅の環境は日差しが強いので、『瑞泉』を選んだ。
そして『賀茂鶴』は、アイ氏の好みの『羅紗獅子』である。
羅紗獅子とは葉の硬い羅紗葉と獅子の葉芸の両方を持つ木である。
羅紗獅子の代表は『玉姫』で、多彩な葉芸を出す事で知られている。
この『羅紗獅子』も人気があり、殆どの品種はアイ氏には買えない値段なので、一万円以下で『賀茂鶴』が買えたのはアイ氏にとっては奇跡だった。
早速この二本を購入して、2階に展示されてる万年青の見学である。
この年の日本おもと名品展でアイ氏が一番、気に入った万年青は『輪波獅子』である。
『輪波獅子』は図柄と覆輪の獅子で、その輪波獅子は葉一面に図柄が入っていおり、アイ氏が今まで見た中でも、一番の輪波獅子だと思った。
また新たに登録されて新品も展示されていて、その中でも『雷』と言う、日月星をクネクネさせてた様な万年青展示されて居たのが印象的だった。
そして、普通ならこれでアイ氏の東京遠征は終了であるが今年は博物館により道する事にした。
何故なら、博物館で『ハニワ展』が開催していたからだ。
正直、アイ氏はハニワなんて好きな人は余り居ないだろうと思って舐めてかかり当日券を買って急遽見学を決めが、中に入ると凄い行列で、結局ハニワを見るまで1時並ぶ事になったのである。
年末ジャンボを買うのに40分、ハニワ見るのに1時間、アイ氏の足は既に限界を超えて棒の様な状態になっていた。
こうしてクタクタになっての帰宅である。
さて1年を振り返れば2024年もインフレであり、そして来年もインフレや異常気象に見舞われる予感である。
これが、どこまで続くかは不明であるがアイ氏の様な貧困層は生活費の見直しや節約が必要になってくる。
通常節約で真っ先に削るのは趣味等の娯楽費用だ。
次に有効なのが固定費の見直しである。
だからアイ氏は、ここに来て、『エプランツ』や『モンステラ』を減らし初めていた。
ここが沖縄なら自然な環境で育てられるが北関東の寒さでは厳しかったからだ。
異常気象は夏の高温ばかりに注目されがちだから、冬の寒波も、かなりの問題がある。
実際、真冬の大寒波は観葉植物を育てるアイ氏に取って頭の痛い問題になっていた。
冬の寒さに一回でも当たれば、残念ながら観葉植物は枯れしまう。
観葉植物は、前年は冬越しが成功しても、翌年に何故か枯れてしまうケースが結構あるからだ。
植物が枯れるのは、アイ氏に取ってはストレスでも有ったし、熱帯の植物がすくすくと育つ環境を整えるには、働く貧困層のアイ氏の資金では足りなかった。
だから乾燥にも、暑さにも、寒さにも強く、少い肥料でも育つ『万年青』は、正にアイ氏の様な貧困層でも気楽に楽しめる神の様な植物である。
だからこそアイ氏は『万年青』に力を入れて取り組む事を決断し、その分、徐々にではあるが他の植物を減らすのだ。
これがアイ氏の2024年の悪戦苦闘の記録である。
ー完ー
ここまでお読み頂きありがとうございました。
一応、完結にしますが、また万年青に付いて書きたくなったら書くと思います。
その時は、また読んで頂けますと嬉しいです。
ではまた別の作品でお会いしましょう。




