駿河富士(アイ氏『新葉』を楽しむ!)
6月に入れば、ドンドンと新葉が伸びて来るので一番楽しみな時期である。
『万年青』の葉は伸び初めの頃は斑の判別が付きにくい。
最初は白っぽい角の様な芽が伸びて来て、段々と葉が開き黄緑色の葉が時間が立ったと、段々と、『ハッキリ』とした斑に変わるのだ。
その為、せっかちな性格のアイ氏は、この時期が一番、気を揉む。
どんな斑が出るか分かるまで時間がが掛かるからだ。
『獅子万年青』は全てが縞柄で一文字は『富士の図』以外は全て覆輪だから、そんなに気にならないが大葉の図物がアイ氏に取っては、一番の気掛かりだった。
それは図と言うのは、沈んで柄が余り出ない年と、反対に良く出る年があるからである。
そして突然に消失する事も起きるからだ。
アイ氏宅の図柄の『万年青』は、残念ながら図が沈んだ。
一文字系統の『富士の図』は、そこそこ綺麗な図が出たが、秋には色が暗み雪白の図では無くなっていた。
アイ氏宅の『富士の図』は元々が図が暗んだ頃に買ったので、春にこんな綺麗な図が出るとは思わなかったが、秋になり図が沈むと納得感がある。
だから『富士の図』は気にしてはいないが、ノーマークの大葉『凱旋』や『縞獅子2号』も派手な縞斑だった筈なのに、新葉の縞が地味に変化したのがショックだった。
本来なら、斑と青のバランスの取れた良い縞なので喜ぶべきだが、派手な柄を好むアイ氏に取って2023年は、まさに阿鼻叫喚だった。
そんな中で『駿河富士』だけはちょっと違った。
『駿河富士』は、流れて虎と呼ばれる、独特の虎斑を持つ大葉『万年青』である。
様々な性があるが、有名なのは『白雪性』や『プラチナ性』がある。
この『駿河富士』は最初に真っ白な斑が上がって来る。
これがハッキリ言って、とても綺麗だ。
だが、この『駿河富士』は時間と共に、段々と緑が増してきて、新葉が伸び終わる頃には、反対に全体的に青身が増し、後からガッカリする木だ。
この『駿河富士』の日の取り方は、『獅子万年青』の日差しの取り方と良く似ている。
新芽が出る時は良く日を取って、その後は日差しを落とし涼しい日陰で管理すると、斑の白さが保たれるのだ。
日に当て過ぎると段々と斑が消えて緑が増える。それが『駿河富士』の性質だ。
そしてアイ氏は2023年の夏は日差しを取り過ぎていた。
残念ながら、この『駿河富士』も緑が多くなってしまった…。
いつ『駿河富士』なんて買ったの?と思われるかも知れないが、実はアイ氏は、6月中旬に、お棚整理品が沢山安く売られていたので調子に乗って買っていた。
アイ氏が買ったのは『駿河富士』『坂東吹雪』『太陽殿の図』だ。
これらは全て大葉である。
本来なら、どれも高価な値段の『木』だが、管理が行き届ておらず状態の良くない『木』と言う訳アリ品で貧困層アイ氏が夏にブラック企業から支給された僅かな、『お寸志』でも買える価格で売られていたのだ。
最短でアイ氏宅に送って頂き、すぐに植え替えをした。
本来なら、6月でも既に気温が高く植え替えは、やらない方が良いだが根や芋の状態の確認。そしてプラスチックの鉢に植えられていたので、アイ氏宅の万年青達と同様、同じ鉢と同じ用土に統一したかったからだ。
だがこの無理な植え替えが良くなかった。
『坂東吹雪』の根が落ちたのだ。
『根落ち』とは、まだ寿命を迎えていない古い根がダメになる現象で、根と葉は、連動するので、坂東吹雪の葉は新葉を残して去年の葉まで枯れしまった。
幸い今年に生えた新根と新葉、無事だったが二年目葉が枯れたのは痛かった。
凱旋実生と同じく、葉数の少ない寂しい『木』になってしまった…。
そして、この『根落ち』は『東天光』にも起きた。
ただし『東天光』は春まで順調に生育しており、また6月に植え替えもしていないので、恐らくは『水のやり過ぎ』か夏の『高温』が原因であると推察される。
そして次回は、一番大事な夏の『水やり』に付いて書く予定である。




