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万年悪戦苦闘  作者: アイ氏


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阿波日月(アイ氏『一文字系統』を熱く語る!)

 無事に念願だった、『黒達磨の斑入り実生』を入手したアイ氏、黒達磨実生の他にも、実はもう一つ気になる木が有ったのである。


それが黒達磨実生と同時に出品された『阿波日月(あわじつけつ)』だ。


アイ氏は、日本名品展で、『地球宝(ちきゅうほう)』と言う『一文字系統(いちもんじけいとう)』で一番人気の品種を見ているが、印象としては、『想像より小さい木だった』である。


実際に、『地球宝』は図が良く出ると矮小化するらしく、小さいと言う印象は間違いではない。


綺麗ではあったが『欲しいな』と思うほどアイ氏の心は動かされなかった。


だからアイ氏は『一文字系統』に殆ど興味を持ってなかった。


そんなアイ氏の心を動かしたのが、『阿波日月』である。


アイ氏は『阿波日月』の写真を見て、その気品と美しさに衝撃を受けた。


『覆輪』が大きく入った『大覆輪』それが『阿波日月』の特徴だ。


ただ『覆輪』が大き目に入った『だけ』ではあるが、その細い葉と斑と緑のコントラストは大変気品に満ちたいた。


そう、『阿波日月』の気品溢れる姿に一目惚れしてしまったのである。


だが、アイ氏はセコいので、やはり『♡いいね作戦』で『阿波日月』が3800円まで値下がりしするのを待ってから購入したのである。


そう アイ氏の一文字好き、一文字コレクションは『阿波日月』から初まったのである。


そして、ここからは『一文字系統』を簡単に説明したい。


一文字系統は、『阿波日月系統』『日月星系統』『古今輪系統(ここりんけいとう)』のザックリ三系統からなる。



そして相変わらず、贔屓なアイ氏で申し訳無いが…。先ずは『阿波日月系統』一番好きな品種から紹介させて頂きたい。


『阿波日月』は徳島で生まれたとも思われるかもしれないが、実は何処で作出されたか不明な木だ。

ただ名前に阿波とあるので、徳島に関係あるかもとは言われている。


昭和40年頃に登録された当初は葉長が30Cm内外もあるので、大葉に登録されたが、その後4年後に今の『一文字系統』と変更になると云う来歴がある。


色々と迷走した『木』だ。


『阿波日月』からは図柄と虎斑が一品種づつある。


図柄が『阿波日月の図 』


虎斑が『阿波(あわ)白虎(はくとら)』である。


阿波日月の図には唯一にして最高の性がある。

それが『加藤性』である。

この『加藤性』は大変人気があり『阿波日月の図』は値段もかなり、お高めだ。


当然、アイ氏には手の届かない万年青である。そして『阿波の白虎』こちらは特に性はないが、残念ながら余り見かけない『木』である。


そして、阿波日月には、特徴の大きく入った『覆輪』が更に大きく入った『超大覆輪』品種がの存在する。


それが『天朝鶴(てんちょうかく)』である。


『天朝鶴』は正式に品種登録はされていないが、アイ氏は『阿波日月』を調べて居る時に、偶々見つけたブログで初めて『萬遊展』に出品された天朝鶴の写真が掲載されており、その美しさに見取れてしまった。


この『天朝鶴』は大変美しくアイ氏が『阿波日月』に魅了された理由の一つだ。



そして次が、『日月星系統』である。

『日月星』からは、図、虎、縞、白斑、斑なし、そして葉の硬い羅紗葉(らしゃば)と色々なバリエーションの『木』派生している。


先ずは、日月星に図が出た『木』それが『地球宝(ちきゅうほう)』だ。


作出された頃から大変な人気で様々な『性』が存在する。


そして第二次世界大戦の頃には、『地球宝』の売り上げで戦闘機を献上した『伝説』を持つ万年青である。


虎斑は『朝陽(ちょうよう)』。


縞斑には『天錦暲(てんきんしょう)』と言う品種がある。

 

どちらも『地球宝』と比べると余り見かけないが、決して高価な値段でもないのが特徴だ。


更に『白覆輪』の『銀月(ぎんげつ)』、斑なしを『(しゃち)』と呼び別の品種として扱っている。


また葉が硬く変化した羅紗葉の『(あかつき)』もある。

日月星と良く似て居るので見分けが付き難いが、日月星と比べて葉が垂れないのが特徴である。


そして『暁』から図が出た『木』を『天旭宝(てんきょくほう)』と沢山のバリエーションが『日月星』からは生まれている。


 

そして最後は、『古今輪系統』だ。


こちらは図柄の『富士の図』と虎斑の『富士の雪』があり、どちらも人気の名品だ。


そしてアイ氏は、インターネットオークションで買う気も無いのに入札した『木』である。


ほんのちょっとした出来心で、たまたま売られていた『日月星』と『富士の図』『武田性』の子株付きの『親木』が2株セットで1000円の最低価格のまま最終日でも入札価格が上がってなかったのが、目についたのである。


『富士の図』は、『中野性』の方が絞りの雪白の図を出す事で有名で、『中野性』の方が多く栽培されており人気がある。


(近年では『武田性』でも『白い網目図』の『木』が作出されており段々と盛り返してきました)

 

『富士の図武田性』と『日月星』の組み合わせでは、やはりちょっと買い手付かないのか、アイ氏は、それを気の毒に思い、落札価格をちょっと上げる積りで2000円程入札した。



そう、この時点では、まだ締め切りまで時間も少し有ったし、多分これ以上の高値が付いて、アイ氏の落札確率は低いと思っていたのだ。



だがアイ氏の予想に反して値段は上がらず、アイ氏は1800円で落札してしまったのである。


こうなるとアイ氏は落札した責任を取らざる得ない。


そしてアイ氏は計らずも『一文字系統』をまた購入したのである。



こうして『富士の図』と『日月星』がアイ氏宅へとやって来た。


その後、既に『親木』だった『富士の図』はアイ氏宅で脅威の繁殖力を発揮した。


なんと6株も、子株が生えたのである。


こうして秋には『鉢』が『親子』で一杯になってしまった。


その為に、まだまだ先の事だと思っていた『割子』をアイ氏は起こなった。


(『割子』は万年青の用語で株分けの意味です)


『万年青』の『割子』は、基本的にはエアプランツと同じである。  


だからアイ氏には以外とハードルが低かった。

 

大切なのは、親芋との接点の大きさだ。


親と繋がるいる部分が大きいと 親木から、たくさん栄養を貰っているので、これを無理に取ると、子、親芋の傷口が大きくなるし、割った子株は、暫く栄養が取れず成長も落ちる。


その為、接点が大きい子株はある程度育ってから切り離す方が無難である。(接点の大きい株程、親木の近くに付いていることが多いで、その子株を上子(うえこ)真ん中辺りなら中子(なかこ)、下なら下子(したこ)と呼びます。中子と下子は比較的接点が小さい事が多いです)


反対に、親との接点が小さく自立した根があれば、その年の秋に離しても問題はない。


富士の図を鉢から抜いて汚れを落として観察すると、上子3株、下子が1株、そして最初から付いていた大きい子株から更に2株の子株が生えていた。



先ずアイ氏は、大きく育ていた子株を親から独立させてた。


万年青の株は手で豪快に芋をパキッと割って外すのだ。


富士の図は比較的小さい為か苦戦する事無くすんなりと出来た。


独立させた子株の子株達は、まだ根が生えて無いので今年は切り離さず、来年の秋か、再来年の春に切り離す予定である。


そして『親木』の方は、下に生えて子株は既に自立して3本程根が生えていた。まだ親芋との接点も小さい為に独立可能と判断して手で切り離した。


残り3株は、独立した根も無く親芋との接点が大きい為に、来秋に独立させる事にした。


更に、この『親木』は、まだ『アタリ』を持っていて、来年の春にも子株がまた殖えそうな予感がした。



ー2024年春ー


アイ氏の予感は的中し『富士の図』の『親木』は、今年もまた子株を吹いて脅威の繁殖力を見せている。



そしてアイ氏宅では『富士の図』がどんどんと増えて行くのであった。


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