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01 通常?な学校生活

小さい頃から中性的な声をしている為、ほんのした好奇心で高校入学の時に男装で過ごしていたら、誰にもバレていないと言う、事態に陥った。

入学式から二ヶ月経っている為、なかなか言い出せるわけもなく、明星紫苑くんとして過ごしています。


私の名前は明星ミョウジョウ紫苑。中学生の頃は「紫苑ちゃん!」か、「紫苑」だったのだが、「紫苑くん!」と言われるのは中々に慣れない。


はい、自業自得。バレれば色んな意味で高校生活が終わりそうだ。

卒業するまで、バレないように過ごさなければ!


「あ、おはよう! 紫苑くん!」

「あ、おはよう」


発端は入学前日。たまたま駅に遊びに来ていたら、何故か逆ナンされた。

その日の格好は普段の格好をしていたはず。ダボっとしたフードに、ジーパンを着ていたのだが、それでどうやら男と見えたらしい。


それで「あれ、ちょっと面白そうじゃね?」と言う思考に至った。

入学当日の日に鬘を被っていくと、何故かバレなかった。


男女の制服は変わらない。男子も女子もネクタイで女子に至っては、スカートorズボンと選べるようになっている。

その為、バレない。バレたとしても、言い訳はできるが、私にそんな勇気はない。



♢♢♢



1年B組に行き、自分の席に座る。

この学校は元々女子校を共学にしたため、男子率はかなり少ない。一つの教室に男子がいるかいないか。

先輩たちはおそらく、全員女子だ。


(……バレたら終了)


変人扱いされるか、それとも気まずい空気が流れるか。どっちにしろ耐え切れない。

はい、自業自得。バレないように過ごすしかない。


「ねぇ、紫苑くん! 今日体育あるんだけど、大丈夫?」

「え!? あ、あー、どうだろうね……」

(え、今日体育あったっけ!?)


心臓がドキリとした。やばいじゃん、着替えると言うことは教室で……。

あ、いやいいのか。男子更衣室あるし。


(ま、マジで焦った……。だけど、常に制服の下には体操着を着ている! その為、バレることはない!)


玉響であるが焦った。だが、大丈夫と思うと安心する。

安堵の息を密かに吐き、教室に担任の先生がやってくる。

ちなみに自分の席は、窓際の後ろ。絶好の席と言うべきか。この窓際で後ろ側の席、まじ好き。


「はーい、席につけ。じゃあ出席取るぞー。えー、赤星!」


中村先生が次々と苗字を言っていく。呼ばれれば返事をし、朝のホームルームは出席確認で終わった。


時間は過ぎていき、一時間目が始まる。時間が始まる前の、準備時間?で、男子更衣室で着替える(と言う口実)

男子更衣室へと足を進め、廊下を歩いていく。更衣室がある前に階段があるのだが、そこには何やら友達と喋っているであろう、女の子が2人いた。

1人は手すりを使いながら、後ろを向きで歩いていた。


(危ないな……)


と思いつつ、通り過ぎようと思ったら、突如叫び声が廊下内に響き渡る。

慌ててその方向を見ると、なんとさっきの女の子が階段から落ちそうになっているではないか。


(まじか!?)


「唯香!」


自分は急いで階段の方へ登り、咄嗟に止める。

それまでの空間、スローモーションになっているように見えた。

咄嗟に止めたはいいが、後ろに倒れていることは分かった。この子は同じ学年の子だろうか。

そう思いつつ、後ろから女の子が怪我しないように、抱きしめた。


そのまま後ろへと倒れ、視界が点灯する。

少々怖かった。あ、嘘。だいぶ。だいぶ怖いです。


———ドン!


そんな音を立て、後ろに激痛が走る。

最初の始まりが、こんな感じですか。不運なことに頭を打ちました。


「ーーーー・ーーーー!」


頭を強く打ち、先程の女の子が何と言っているのか、さっぱり分からない。意識が混濁とし、頭には強い痛みが走る。

耳には声が入らないほど、意識が落ちかけそうになっていた。


こんな始まりとは聞いていない!

読んでくださりありがとうございます!


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