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精霊の言ノ葉

作者: 眠りの化身

咄嗟に思いついたので書いたのです。

短編苦手な癖に(そもそも書くの苦手なのにね)書いてみた(「・ω・)「うぇーい


書いてみるの楽しいんだもん。

暖かい目で見てください。

 

 私の名前はメイリス・フォントと言う。

 髪は翡翠色に眼は瑠璃色の21歳の男だ。


 大切なモノは無くした時に気付く、そう言われ聞くのではないだろうか?私もそうだ。日常と化し過ぎて大切なモノだった、もしくは人かもしれないし動物かもしれないモノが本当は欠けてはならなかったのだと無くしたり亡くなったりした時に気付くのだ。



 あれは私が3歳の時だった。

この世界では生まれた時から精霊がそばで見守り助けてくれる理がある。生まれたばかりの頃から物心つかないうちは精霊が見えないのだが平均的に3歳〜4歳の間ぐらいで精霊が見えるようになるのだ。


 自分の精霊は他の人が見る事は出来ないが精霊と話す事は当たり前の事なので一人で何も無い空間に向かって喋っていたとしても「精霊と話をしてるんだな」で済むような世界だ。


 そんな世界で私は風の精霊のリィファと出会った。






 リィファはまだ生まれてそれ程経つことも無く私の精霊になってくれたらしい。リィファによるとなんとなく波長が合うから、メイリスの魔力ほわほわしてて好きだからと言っていて精霊独特の感覚なんだなと一人感心していた。


 度々リィファは今日は雨が降るよ、風が雲を連れて来てるからと天気を予期して話をしてくれた。家族にそれを伝えると教えてくれてありがとうと喜んで貰えたので誇らしげに思い何度も何度も天気はどうなのか聞きまくってリィファを困らせていた。



 そんなリィファがある時嵐がくるかもしれないよ。気を付けないと危ないよと言っていたので家族に知らせたら気を付けようかと軽く受け止められた。


 結局嵐と言うよりは弱い豪雨がこの地を襲った。当てが外れてムスッとしていた私にリィファがこれから酷くなるよ、危ないから逃げてとしきりに訴えていたが予想を外したくせに、またどうせ外れるんだと聞く耳を持たなかった。


 その時私は6歳だった。



 そのうち雨が酷くなり風が強くなった頃父がもしもの為にリビングに居なさいと私を呼びに来た。少し怖くなった私はリィファに大丈夫だよね?としきりに聞いてはリィファにきっと大丈夫よと励まされていた。


 そのうち雷が鳴り窓がガタガタと揺れ私は縮こまって頭を抱えていた。こんな大嵐は初めてで恐怖でしかなかった。父が川が氾濫しそうだ、避難するぞと言ってきた時にはもう終わりだ、死んじゃうんだと泣きそうになった。


 家から出ようとしたら雨が体を打ちつけてきて風が行く手を阻んできた。目を開けるのも辛く両親に何とかついて行っていたが声を出しても風にかき消されそのうち目視できるが距離が空いてしまった。



 その時近くの木が倒れて来て私は恐怖で固まってしまった。何も悪いことしてないのにと何度も思いながら倒れてくる木を見ていた。異常に気づいた両親が慌ててこっちに向かってきたが遅かった。


 だが、ぶつかる寸前にリィファが風で押し止めてくれた。


「リィファ!」

「メイリス、はやくにげて」

「いやだ!リィファ死んじゃう!」

「あなたを見すてる、いや!」


 押し問答をしてるうちに両親が駆けつけ終え急いで私を木の下から引っ張った。私は嫌だ、嫌だと駄々を捏ねたが全くの無意味だった。



 精霊は見えないだけで実体はあるのだ。精霊は死ぬ時光の粒になって消えていく、私は母にそう言い聞かされていた。今リィファは何とか押し止めているがもうすぐ耐えきれなくなることは明白だった。


「リィファ!逃げて!」

「ごめんメイリス、だいすき」

「いやだぁぁぁああ!!!」


 そう言ってリィファは木の下敷きになり死んでしまった。木の下から光の粒が溢れ灰色の空に登っていくのを泣きながら見ていた。私の涙を隠すように雨は強く降り注いでいた。






 それから私には精霊がいない。精霊がいない人は意外といるものだ、精霊は主人…言いやすいからそう言うが、主人の事を守って死ぬ事がよくあるのだ。だが、6歳にして精霊が居ないのは珍しかった。


 それから私は大切なものを二度と無くしたくないと強くなる為剣術を磨いた。その甲斐あってか18歳で騎士になることが出来た。そこから日々コツコツと努力し今は近衛騎士になっている。


 度々死に瀕したことはあった。

 山賊退治に駆り出され敵を切り倒していた時に死角から刺されかけたことがあった。咄嗟に剣で受け止めることが出来たが危なかった。そういう時何故か危ないと察知する事ができ、不思議なものだと首を傾げた。


 そんな事がありながら今は21歳。

 そろそろ結婚しなければと思いながらも良縁が無く未だに独身を貫いている…このまま天涯孤独かなと遠い目をしてしまう。何故か笑われてる気がしたが気のせいだろう。






「気のせい?ちがうよ?クスクス」


 驚きバッと後ろを振り向いたらあの頃よりも小さな、でも姿は同じ精霊がいた。



 あの時母はこうも言っていた


「メイリス、精霊さんは身を呈して庇ってくれるわ。でも、それでさようならってことでも無いのよ?精霊さんの気まぐれが働いたらまた戻ってきてくれるかもしれないのよ」


 母の精霊はそうだったらしい。魔物に襲われそうになった時に精霊が(母の精霊は火の精霊らしい)力が弱いから…でも守る!と自爆覚悟で魔物に挑み苦労の甲斐あって相討ちで亡くなったらしい。消える寸前にまた戻ってくるから、泣かないで?と言われその言葉を信じて五年後に本当に戻ってきたらしい。


 私も最初のうちはきっと戻ってきてくれる。だって大好きって言ってくれたんだからと信じて待っていた。けれど五年待っても六年待っても帰ってきてくれなかった為もう諦めていた。


「リィファ…?本当にリィファなのか?」

「そうだよ?ほかに、だれがいるの?」


 私は泣きそうになった。子供の頃に身を呈して守ってくれた風の精霊、私の精霊。


「会いたかった…でも、それにしても遅くないか?15年だぞ?」

「これでも、いそいだよ?わたし、まえうまれたばかりだった。じゅんばん、おそくなった」


 長く生きてた精霊の方が蘇り順が早いということか、でも帰ってきてくれただけで嬉しいというのが本音だ。長い時間待ってでも戻ってきてくれたリィファの気持ちだけで胸がいっぱいだ。






「そういえばメイリス?あなたのははさまがこんやくしゃ?をえらぶいってた」

「え…?」

「かぜのうわさ、ゆうしゅう」


 ドヤ顔してるリィファ可愛いな…ロリコンじゃないぞ?!ってそんな事よりこんやくしゃ…婚約者?!こんな一般人が婚約者なんて作れる訳ないだろう!恋愛小説の読み過ぎだ。


「リィファ…いい人紹介してくれたりしない?」

「むり、わかんない」

「ですよねぇ…」


 あぁもう嫌だ。結婚急かされるの本当に嫌だ。結婚は必ず好きな人とじゃないと嫌だという考えなので政略結婚とかは絶対嫌だ。でも早めに見つけなければ…


 後ろでリィファがクスクス笑っている。こんなのも久しぶりに感じる。






「メイリス、きっとけっこんできるよ?」


 ニコニコしながら私に囁いてきた。きっとこの囁きは天気を当ててきたリィファの事だから当たるのだろう。精霊の囁きの的中率は百パーセントだ。


見て頂きありがとうございます。

拙い文章でなんとか物語を成立させようと頑張りました。


リィファの見た目書いてませんでしたね、リィファは体長50センチ程で緑の目に緑の髪です。風の精霊ですからキリッ


メイリスは身長180センチの着痩せする筋肉ありありのイケメンとでも想像して…21歳のメイリスな。

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