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彩の季節  作者: 真矢裕美
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二人の出会い

アイドルで人気がある杉山祐輔は、

現在、15歳の高校1年生だ。

毎日、学業と芸能界の仕事を

こなしている。

そんな祐輔に、

恋のきっかけが訪れる。

それは、祐輔が担当する

ラジオ番組で相手役を務めている

女子大生、松岡優菜に

密かな思いをよせるように

なったのだ。

優菜に年上の女性としての憧れを

抱いていた祐輔は、

毎週月曜日に担当する

自分のラジオ番組が

楽しみになっていた。

そんな時だった。

祐輔が、優菜に自分の気持ちを

打ち明けたのは…。

「優菜ちゃん、彼氏いるの?」

「えっ?どうして?」

「彼氏がいなかったら、

つきあってくれないかな?」

「祐輔くん、私でいいの?」

「うん、オレずっと優菜ちゃんの

ことが好きだった。優しくて

かわいい人だって思っていた」

「祐輔くん」

優菜は、うれしかった。

人気アイドルであ

祐輔から告白されるとは

夢にも思わなかった。

優菜は、現在18歳の大学生。

将来は、アナウンサーに

なりたいという夢を持っていた。

アナウンサーの養成所に通う

優菜に、祐輔のラジオ番組の

相手役という白羽の矢が

当たったのだ。

優菜は、ラジオ番組という

大きな仕事をもらえてうれしかった。

初めて二人があった時、

祐輔は優菜が将来

自分の妻になるとは

知る由もなかった。

だけど、優菜に年上の女性としての

憧れを抱いていたが、いつの間にか

優菜に恋をしていることに

気がついたのは自然の流れだった。

それは、優菜も同じだった。

優菜にとっては、年下の男の子。

だけど、アイドルとして

芸能界で頑張っている。

自分は、祐輔をサポートして

番組を楽しいものにする。

それが、自分の指針でもあった。

優菜にとって、祐輔から

告白されることは

驚きを隠せなかった。

そして、祐輔が将来自分の夫と

なるとは知る由もなかった。

「お疲れさまでした」

ラジオのエンディングがかかり、

番組が終わった。

「祐輔くん、お疲れさま」

「優菜ちゃん、今日一緒に帰らない?

まだ、話したいことあるんだ」

「わかった、いいよ」

優菜は、祐輔の

帰り支度を待っていた。

そして、祐輔の

帰り支度がすんだ頃に

優菜は、祐輔と一緒に

スタジオを出た。

やがて、人通りが少なくなった

公園に二人は来ていた。

「ずっと、かわいい人だと

思っていた。

優菜、おまえが好きだよ」

「私も祐輔くんが好き。

ずっと、そばにいたい」

「もう、恋人どうしだから

祐輔でいい。

何もかも取っ払って

オレのところに来い」

「祐輔、私をあなたの

そばにいさせて」

やがて、二人はキスをしていた。

激しいキスに酔いしれて

優菜は幸せを感じていた。

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