5話 レべルアップ
さて、現在の状況を整理しよう。
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1.授祝の儀を受けた帰りに怪しい声を聞いた。
2.声に導かれるがまま進んでいくと、洞窟があった。
3.洞窟の中にあった宝箱に近付こうとした瞬間、中から魔物が飛び出してきた。
4.魔物の攻撃で腹部が貫かれ瀕死になり、[死亡無効-単-]が発動した。
5.魔物の四肢が弾け飛び、僕の腹部が再生した←今ココ
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···うん。
ちょっと良く解らないな。
僕が混乱していると、何処からともなく声が聞こえてきた。
「やっほー。オデインだよ。神の部屋的なところから通信中でーす。」
神でした。
「何の用ですか?」
「混乱してたから色々教えてあげようと思ったのに、冷たいねぇ。転生特典勝手に決めたのをいまだに根に持ってるの?」
「はい。」
「···まぁいいや。君の今の状況について教えてあげるよ。意識が朦朧としていたみたいだったから覚えてないだろうけど、死亡無効には選択肢があってね、
敵を瀕死にして自分の傷を再生するか、
敵に勝てるくらいの力を自身に付与させてから自分の傷を再生するか、
発動せずに死ぬか、の三つだったんだ。」
「最後の一個間違って選んでたら俺死んでたじゃないですか!」
「大丈夫。その場合はもう一回転生させるから。」
そういう問題じゃないだろ。と思ったが、時間がもったいないので口に出さなかった。
「それで、僕が選んだのが一番目のやつだったんですね?」
「うん。で、そこで四肢断絶されて地に這いつくばってるのは上級悪魔のベリウスだよ。まぁ、上級悪魔とは言ってもそんなに強くは無く、危険度の高くない方の悪魔なんだけどね。Lv1の剣士(調整者)の君じゃ無理だったかな。」
「何でこんな所にあるような洞窟に悪魔が居たんですか?」
「あぁ。お察しの通り神器入手の為の洞窟だったんだけど、君がイトカ村に向かう最中に生成されたんだよ。よ。でも君が幼馴染みの娘と話に夢中になっていたからきずかずにスルーしてしまったんだね。で、君が授祝の儀を受けたりしているうちに宝箱のなかにそいつが勝手に入り込んだみたいだね。」
「そういえば、ステータスがちょっと変だったんですけど何でですか?」
「変って?···あぁ、[()内は本来の数値]ってやつか。あれはまぁ、調整者の事がばれたら色々面倒な事になるって思ったからね。サービスだよ。」
···まぁ、勇者達を殺す為の天職だってばれたら面倒な事になるか。
「あ、僕の天職の調整者って何ですか?」
「特に意味はないよ。まぁ、何か普通の天職を与えても面白くないかなぁって思って、剣士のついでにつけてみた。···まぁ、他人のステータスを見るときに間引きの対象かどうかが分かりやすくなる位かな。ちなみに、君のステータスがちょっと高いのはサービスだよ。」
サービス精神旺盛だな。
「他に質問ある?」
「大丈夫です。」
「じゃ、またいつか会おう。···ベリウスにとどめ、刺しといてね。」
オデインはそう言い残して通信を切った。
「···はぁ、とりあえずこいつにとどめを刺すか。」
僕は仰向けの状態で床に転がっている上級悪魔(笑)に近付き、市場で買った安物の剣を構えた。
「チョ、チョットマテ、取引ヲシヨウジャナイカ。」
「取引?」
「ソウダ。ココデオレヲ見逃シテクレレバ、オマエニ財宝ヲクレテヤル。」
「すいません。生憎ですが僕は一回自分を殺そうとした人を信じたりできるほどお人好しじゃ無いんですよ。」
そして、構えた剣を上級悪魔(笑)の首に降り下ろした。
《大幅にLvが上がりました。》
···お?
はい。
次回もお楽しみに。