表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
手習ひ  作者: MOCHA
第6章 時は移れり
26/50

裳着

 時は流れ、二人の姫は13歳になる。裳着(もぎ)の儀式も済ませ、大人として扱われる。衛士(えじ)を完全に掌握(しょうあく)している二人の姫は、暇を見つけては右京(うきょう)左京(さきょう)に足を運んでいた。余程危険な場所に足を踏み入れない限り、警護役の衛士(えじ)は口を出してこないし、二人の姫も前もって京の治安を頭に入れていたので、危険は少なかった。13歳になって困ったことと言えば、大人になったことで、夜這(よば)いの対象になったことである。二人の姫は変わり者と評されており、まして右京(うきょう)の外れに来るような貴族はいなかった。たまに物好きの貴族が忍んで来ようとしたが、衛士(えじ)たちによって退治されていた。屈強の衛士(えじ)に追い払われた貴族達が、あの屋敷は危険だと噂を流すことによって、屋敷に来る者は皆無になった。結婚など考えていない二人の姫にとっては格好の状況であった。二人の母が嫁の貰い手もないとぼやかれるくらいだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ