幸運と謎
久々の更新です。更新ペースが低下してますが、これからも頑張って続けますので、よろしくお願いいたします
1986年4月12日土曜日、この日は授業は昼までしかなく、昼ごはん前には帰宅する。
翌日が日曜日で休みとあって、土曜日は児童のテンションは高い。
朝からどこか浮き足立った雰囲気のなかで授業が終わり、帰りの会も児童の早く帰りたいという雰囲気に押され、さっさと終わらせて児童は帰宅して行った。
帰る際に児童はそれぞれに仲間で今日、明日の遊ぶ約束を交わしている。
俺は土曜日と日曜日に家の用事もなかったので、誰かから遊びに誘われたら、誘いを受けるつもりだった。
ところが、こういう時に限って誘いが来ない。俺は仲間に声をかけてみたが、ジュンこと山口淳平は土曜日の夕方から親戚の法事のために、泊まりがけで福岡へ行くらしい。
それならばイケこと小池伸二はどうかと思ったら、イケは土曜日は昼から塾に通っていて遊べないうえに、日曜日は家族でドライブに行くとの事。
フジダイこと藤井大介にも声をかけたのだが、フジダイは別のクラスの友人と遊び、日曜日は入院している祖父のお見舞いに家族で行くらしく俺とは遊ぶ事は出来ない。
結局、俺は他のクラスメートから遊びに誘われなかったので、この週末は退屈しそうである。
俺はどうしたものかと周囲を見渡した。誰か一緒に遊べそうな奴はいないか探してみたが、クラスメートは既に帰り始めており、まだ残っている連中に特に仲の良い者がいなかったため、どうやら俺はこの週末は誰とも遊べそうにない。
俺はジュンと一緒に帰り、家に着いてから特にする事もないのでテレビを観て過ごす事にした。
テレビを観ていると、この当時人気があったアニメの映画が上演中というコマーシャルが放送された。
(懐かしいな。明日この映画を観に行ってみるか)
俺はこのアニメ映画は観た事がないので都合が良い。明日の日曜日は、独りで映画観賞というのも悪くないなと思った。
翌日、1986年4月13日は学校に通うようになって始めての日曜日である。
友達と遊ぶ約束もなく、独りでアニメ映画を映画館で観賞する事にしていた。
俺はどこの映画館で上映しているかを調べるため、新聞を見てみる事にした。
新聞は両親の寝室か居間にあるはずだ。まずは両親の寝室に行ってみた。
寝室に新聞が無かったので、今度は居間に行くと父親がテレビを視ていて、新聞も置いてあったので俺は新聞を手に取った。
俺は新聞をめくり映画案内のコーナーを探した。
「朝っぱらから熱心に新聞を見て、何かあるんか?」
父親が訊いてきた。
「今日、映画を観に行こうと思ってね」
「なら小遣いをやろう」
「ラッキー!」
幸運にも俺は3000円をゲットした。これなら観賞料金にジュース代を合わせてもかなりのおつりが出る。
新聞をめくるうちに、ようやく映画案内のコーナーを見つけた。俺が観たいアニメ映画は駅前の映画館で上映しているようだ。
上映開始時刻を見ると、9時、11時、13時、15時の四回上映される。
「今何時?」
俺は父親に時刻を尋ねた。2017年ならスマホを出せば時刻などすぐわかるのだが、この時代だとそんな物はない。
「9時45分だよ」
父親が右腕の腕時計を見て答えた。という事は11時の上映には間に合う。
(11時から観ると終わるのが12時半くらいか……昼ごはんを食べてから13時の回を観る方がいいか、それとも映画から帰って昼ごはん食べる方がいいか……)
俺は考えたのだが、映画を観ながらお腹が空くのはあまり気分が良くない。
(昼ごはんを早めに食べて、お腹一杯になってから映画を観よう)
俺は13時から映画を観る事にした。昼ごはんを正午前に食べ終えてから自転車で家を出た。
映画館へは10分かそこらで着いて、自転車を映画館の建物の前に停めて館内に入った。俺が観る予定のアニメ映画の他に洋画の人気作も上映しているようで、館内はかなり混雑していた。
チケット売場には洋画を観る大人や、アニメを観る小中学生や親子連れが列を作って並んでいた。俺は列の最後尾に並んだ。列には20人以上並んでおり、かなり時間がかかりそうだった。
「田村君?」
列に並んだところで、俺は後ろから声をかけられた。俺は声の方へ振り向いた。
「あぁ、山岸か……」
声の主はクラスメートの山岸徳子だった。山岸はパッと見ただけで、誰もが可愛いと思うであろう美少女である。
「あら、田村君も映画を観に来たの?」
山岸の後ろには杉山京子がいた。
「暇な日曜だったから、独りで家に居ても退屈だし」
「田村君独りで来たの? じゃあ、一緒に観ましょうよ。京子ちゃん、いいわよね?」
「え、ええ……いいわ」
「田村君もいいわよね?」
「俺は問題ないよ。そっちが良ければ」
こうして、俺はクラスの一番二番の美少女と映画を観賞するという幸運に恵まれる事になった。
「俺が二人の分も買うから、二人はどこかで休んでてよ。三人全員並ぶのは無駄だから」
ご機嫌な俺は、ついカッコつけてしまった。今の言葉の後に、杉山と山岸のチケット代は俺が出すと言いかけたのだが、小学生同士でそれはおかしいと思いチケット代は割り勘となった。
「じゃあ、田村君よろしくね」
「はい、お金」
京子と山岸はチケット代700円をそれぞれ俺に渡して列から離れた。
俺は10分以上並んでようやく三人分のチケットを購入出来た。
「はい、どうぞ」
俺は列から離れた場所で待っていた二人にチケットを渡した。
「ありがとう」
「助かったわ」
二人は俺に礼を言ってからチケットを受け取った。
「もう、中に入れるから、さっさと入っとこう」
当時は映画館は指定席ではなく、自由席スタイルだったので、早く入っておかないと三人並んで座れない可能性がある。
「ちょっと待っててね」
京子がどこかに行ってしまった。
「私も……ここにいてね」
山岸も続いてどこかに行ってしまった。
3〜4分して二人が戻って来た。京子がハンカチで手を拭いているのを見て、二人がトイレに行ってたのだと理解した。
「じゃあ、行こうか」
俺は二人を促して入場口に向かった。
入場口でチケットのもぎりをしているおばさんにチケットを渡し、半券を受け取ってから中に入った。
場内に入るとそこは学校の教室ほどの広間になっており、入場口の真正面に駅にあるキオスクのような売店があり、飲み物やお菓子などを売っている。左手には『劇場1』右手には『劇場2』と表示されている。
俺達がこれから観る映画は『劇場1』である。
「ジュースやお菓子を買っとく?」
俺は二人に尋ねた。
「私はいい。さっきお昼を食べたばっかりだから」
山岸はジュースもお菓子も必要ないみたいだ。
「田村君は何か買うつもりなの?」
京子が俺に尋ねた。
「飲み物は買いたいなぁ。お菓子はどうしようか迷ってるけど……」
俺は映画を観ている間に喉が乾きそうなので、飲み物は買うつもりだった。だが、俺も山岸同様昼ごはんを食べたばかりなので、おやつにお菓子を買うかやめとくか判断しかねていた。
「私も飲み物は買おうと思うけど、お菓子は食べきれないかもしれないし」
「だよなぁ」
俺達が迷ってると山岸が俺達に言った。
「早く決めないといい席を取れなくなるよ」
「わかってるよ……」
「じゃあ、お菓子は大きめのを買って一緒に食べましょう」
京子が俺に提案した。
「じゃ、とりあえず買いに行こう」
俺は京子と売店に向かった。売店で俺はコーラを京子はファンタグレープを注文した。飲み物を出してもらう間に、京子がポテトチップスのサイズの大きいのを指差しながら俺の方を見た。
「これは俺が払うから」
俺はポテトチップスを持ってレジに向かった。俺はコーラとポテトチップスの代金400円を払った。俺の次に京子はファンタグレープの代金150円を払い山岸の所へ戻り、三人でシアターに入った。
シアター内は横並び16席の座席が14列配置されている。200席以上ある座席は見えやすい真ん中付近を中心に、全体で言えば半分くらいがすでに埋まっていた。
「どこか三つ並んで空いてないかな」
俺はシアター内をキョロキョロ見渡しながらつぶやいた。
「あそこらへん、けっこう空いてるよ」
山岸が指差しながら言った。シアターの前から4列目のあたりから前は空いている。俺達は4列目の真ん中より少し右側に席を確保した。
「あぁ、喉乾いた」
席に座った俺は手に持ったコーラをストローで一口飲んだ。この時代の映画館の座席にはカップホルダーがないので、飲み物はずっと手に持っておかなければならない。
俺はコーラの入ったカップを一度床に置いてからポテトチップスの袋を開けた。
「はい、どうぞ」
「お金出してもらって悪いわね。いただきます」
京子はニッコリと笑ってポテトチップスを一枚取って口に入れた。
「あー、何か私お邪魔かしら」
俺の右隣に座った京子の更に右側に座っている山岸が、冷やかすようにニヤニヤしながら言った。
「あっ……いや、そんな事ないけど」
「もう、徳ちゃん何言ってんのよ」
俺と京子が慌てて反論したが、慌て方がわざとらしかったかもしれない。
「へへへ、私は映画に集中しますから、お二人は二人だけの世界で楽しんで下さいな」
山岸が俺と京子の言葉に対し、悪戯っぽく舌を出してから言った。
俺はやれやれと思いながらも、京子と一緒に過ごせる時間を楽しもうと思った。
しばらくして、シアター内が暗くなり上映が始まった。数分の予告編に続いて本編が始まる。
このアニメ作品はテレビで人気があり、映画も度々作られていて、当時の少年少女にかなり人気があった作品である。今日も200席以上あるシアターがほぼ満員の観客が入っていた。
大人の俺が少年向けアニメを観るとなると、退屈しそうな気もしたが、なかなか良く作られた映画で、楽しみながら観賞出来た。
二人で食べようと買ったポテトチップスだが、京子がなかなか食べないので、大半を俺が食べてしまい、映画中盤には食べ切ってしまった。コーラも飲み干したので、コーラのカップを床に置いた俺はひじ掛けに両手を置き、座席にふんぞり返って座った。
映画は1時間半ほどで終わり俺達三人は映画館から外に出た。
「お二人さんはこれからどうするのかな? 二人でどこか行くつもりなら私は帰るけど」
山岸は俺と京子を勝手にカップル認定したようである。俺は別に構わないが、当時の俺のキャラからすると、ここは一応否定しておくべきだろうと考えた。
「あのなぁ山岸さん……」
「徳ちゃん、悪いんだけど、私は田村君と二人で行きたい所があるから」
俺が反論しようと言葉を発しかけたところに、京子が言葉を被せて来た。しかも、俺と二人で行きたい所があるとの事である。
(いったい、どうなってるんだよ)
俺は混乱した。そういえば、京子が俺に興味があるようだと花見の時に聞いた事があったのだが、俺は信じていなかった。
はてさて、どうしたものかと立ち尽くしていると、山岸が俺の手を引っ張って京子から離れた場所に連れて行った。
「何だよ?」
「田村君と京子ちゃんの事は学校では黙っててあげるから、仲良くやりなさいよ」
怪訝な表情の俺に山岸はニヤニヤしながら言った。あまり騒がれたくないので、黙っててもらいたいところだが、小学生に言われっぱなしというわけにはいかないので、俺は反撃を試みる事にした。
「黙っててくれるのは助かる。もし、誰かに喋ったら、山岸さんが三宅の事を好きだってバラそうかな〜」
俺はわざと意地悪な口調で言ってみた。それを聞いた山岸は顔を真っ赤にした。
「私があのスケベ男を好きなわけないでしょう。証拠もないくせに」
「証拠はあるよ。三宅がスカートめくりの相手を探している時に、わざわざ三宅の近くに背を向けて立ったり、他にも……」
「あー、わかったわかった。それ以上言わないで」
「はいはい」
俺は意地悪な笑みを浮かべて言った。
「じゃ、私は帰るけど、田村君も絶対言わないでよ」
「言わないから安心しろよ。ちなみに、山岸さんと三宅は中学に入ったら、正式に付き合いだすんじゃないかなぁ」
俺は自分が知っている未来を少しだけ山岸に教えてあげた。
「そんなの、わかるはずないじゃない。まぁ、いいわ。私は帰るから、じゃあね」
山岸は俺に手を振って京子の方に歩いて行った。そして、京子に一言二言話しかけてから京子にも手を振って歩いて行ってしまった。
俺は京子の所へ戻った。
「杉山さん、俺とどこに行きたいの?」
俺は京子がなぜあんな事を言ったのかわからず訊いてみた。
「特に行きたい所はないわね。ただ、二人で話してみたかっただけ」
京子は無表情で言った。
俺はそんな京子の姿をじっくり眺めてみた。白いTシャツにジーンズというシンプルな服装なのに、妙に垢抜けて見える。さっきまでいた山岸は、白いブラウスの上にピンクの上着を羽織り、これまたピンクのひらひらしたスカートを着用していた。それでも京子の方が垢抜けて見える。
(なぜだろう……)
俺は少し考えて、その理由に思い当たった。
京子はTシャツの裾をジーンズに入れず、外に出しているのだ。21世紀なら、シャツをパンツにインするとはありえない事なのだが、1986年当時に裾を出している人は見た事がない。
(時代の先を行ってるなぁ〜大人びて見えるわけだ)
俺は心の中で関心したが、いつまでも京子を眺めているわけにもいかないので、とりあえず話しかけた。
「じゃあ、どこで話そうかな」
「立ち話よりも、座って話せる方がいいわ」
京子に言われて、どこか座れる場所を考えたのだが、すぐには良い場所が思い付かない。しかし、俺は父親から3000円の小遣いをもらい、まだ2000円近く残っている事を思い出した。
「マックでもどう?」
俺は小学生でも気楽に入れそうな場所としては、マックくらいしか思い付かなかった。
「いいけど、田村君は映画を観ながらポテトチップスを食べたばかりでしょ?」
京子は呆れたように俺に訊いた。
「昼ごはんを軽く食べただけだから、お腹はまだ一杯じゃないから」
実際はお腹は一杯ではないが、何か食べたいほどお腹は空いていない。しかし、京子とどこか休む場所が他に思い付かなかったし、ハンバーガーを食べるくらいは出来るので京子をマックに誘ったのである。
「私、そんなにお金もってないのよ」
京子は自分の財布の中身を心配していた。
「大丈夫、杉山さんの分は俺が出すから。こないだエスコートしてやるって言ったろ」
俺は小遣いに余裕があったので、少し誇らしげに言った。
「マックに行くのにエスコートもあったもんじゃないと思うけど、まぁいいわ。じゃあ、行きましょう」
京子が少し笑いながら言った。
俺と京子は映画館から、すぐ目の前の信号を渡った所にあるマックへ向かった。
マックで俺はダブルバーガーセット、京子はチーズバーガーセットを注文し、店内の隅の方の席に向かい合わせに座った。
「で、話って何?」
俺は最初にコーラを一口飲んでから京子に尋ねた。
「田村君、私が前から君の事が気になってるって知ってた?」
「フジダイとかが言ってたな、そんな事」
「まぁ、確かに君の事をちょっと好きなのかなぁ〜って」
「……」
これは告白なのだろうか?俺は判断に迷って沈黙していた。
「田村君って、目立ちたがり屋じゃないけど、いざという時には頼りになってると思うの」
「そうかな?」
「クラスの女子の間ではけっこう人気があるのよ。知ってた?」
京子はポテトを食べていた手を止め、俺の方を見ながらニヤリとして言った。
「全然知らなかった」
俺は正直に言った。小学生当時の俺は、女子の評判など気にした事はなかったはずだ。
京子は納得したようにうなずいた。
「でしょうね。男子はそんなもんよね」
「田村君は六年になって、喋り方が変わったような気がするんだけど……」
京子が俺をジッと見つめながら言った。俺は小学生当時にどんな喋り方だったか覚えていないので、普通に喋っていたのだがやはり違和感があるのだろうか?
「どこが変わったかな? 喋り方を変えたつもりはないけど」
俺は京子に尋ねてみた。まさか中身が大人だとはバレてないと思っていたので、参考までに聞いておきたかったからだ。
「まず、私の呼び方」
「えっ?」
「『杉山』だったのが『杉山さん』とわざわざ『さん』を付けて呼んでる」
京子はちょっと得意気な表情になって言った。俺は京子がなぜ得意気な表情なのかはわからない。喋り方の違いを指摘して得意になっているのかもしれない。
「あと、具体的には言いにくいけど、言い回しが全般的に大人っぽくなってる」
京子は『どうだ』と言わんばかりの表情で言った。
「自分では気付かないけどなぁ……」
俺は本当の事を言うわけにもいかず、何とか話をあいまいにするしかない。
「なぜ、急に大人っぽくなったの?」
京子は俺にとっては厳しい質問を浴びせて来た。俺はこんな質問をされるとは想定外なので、とっさに答えが思い浮かばず険しい表情になって首をひねった。
「急に大人っぽくなったのには、それ相応の理由があると思うんだけどね」
「……」
俺は鋭い指摘に絶句するしかなかった。嘘八百並べ立ててもよいが、あまり変な嘘を吐くと後々厄介な事になる可能性がある。かといって、正直に全てを打ち明けるわけにもいかないので、黙っておくしかないだろう。
「まぁ、いいわ。暖かいうちに食べちゃいましょう」
京子は俺にハンバーガーを食べるよう促した。
「ねぇ、田村君のお父さんはお酒飲むの?」
京子はいきなり質問して来た。
「父さんはあまり飲まないかなぁ。たまに休み前の夜にビールを飲む事はあるみたいだけど」
俺は父親のお酒の頻度を思い出しながら言った。
「うちはお母さんがよく飲むのよ」
「へぇ、そうなんだ」
「ほら、あのビール。何だっけ、スーパー……何とかってやつよ」
「スーパードライか?」
スーパードライなら俺がよく飲むビールだ。たしかにあれは美味しい。
しかし、京子は俺の言葉を聞いたとたんに険しい表情になった。
「……そうね。スーパードライよね……」
俺はなぜ京子が険しい表情になったのか理由がわからない。
「どうしたんだよ?」
俺は京子に声をかけた。
「……」
京子は険しい表情のまま、黙って俺を睨み付けている。俺は何か京子を怒らせるような事を言ってしまったのかと考えたが、そんな事を言った記憶がない。
「田村君…………自分の言動にはもっと注意した方がいいわよ」
「はぁ?」
俺は何が何だかわからなくなった。
「ごちそうさま。じゃあね、また明日」
京子は穏やかな笑顔に戻り俺に礼を言ってから、俺を置き去りにして店から出て行った。
「おい、待てよ」
俺は京子にもっと話を聞きたいので引き留めようとした。しかし、京子はすでに店の外に出ていて俺の声は届かなかった。
(何なんだよ。急に様子がおかしくなったけど。俺、何か言ったか?)
俺は京子の様子が豹変した理由がわからないまま、マックの席に独り座り込んだまま動けなかった。
それから、俺は帰宅して今日あった事をいろいろ考えたのだが、何もわからないままで謎だけが残ってしまった。
次回は今回の話の続きとなります
お楽しみに




