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俺が死んだ日

はじめまして、新連載の当作品をご覧になっていただき、誠にありがとうございます。


今回は短い話で、主人公の自己紹介的な話です

2017年4月1日土曜日午前6時50分。


東京都武蔵野市にある、JR中央線武蔵境駅近くのマンションの出口から一人の中年の男が出てきた。

 

中肉中背で、髪は七三分けに眼鏡をかけたその男。


紳士服チェーン店で買った物と思われる高級品でも安物でもない背広を着て、お洒落には興味が無いのが一目でわかるオッサン臭いストライプ柄のネクタイを締めた男だった。


ぶっちゃけ、その男が俺なのだが、俺は今日死んだ。

俺はマンションを出て、武蔵境駅に向かった。駅までは徒歩5分、急げば3分で着く距離だ。


中央線の駅から徒歩5分のマンションなんだから、家賃もそれなりに高いが、大学を卒業した1997年4月1日から今日で勤続20年、出世コースからは外れたが昇進しなかったわけでもなく、一応は人事課の課長補佐兼採用係の係長だ。給料もそれなりには貰えている。


簡単に言えば、中途採用の社員やアルバイト、パートの募集に応じて面接に来た人の面接を担当し、採否を決める評価表に必要事項を記入して課長に提出するのが主な仕事だ。


ちなみに、新卒採用は人事課総合人事係の担当であり、こちらの係長になれば出世コースと言われている。


今日は土曜日で本来は休みなのだが、4月3日月曜日に行われる入社式のリハーサルのため人事課は全員出勤だ。


マンションの前の道を南に向かい少し歩くと信号があり、信号を東に向かって渡り少し歩くとまた信号、その信号をまっすぐ行けば武蔵境駅に着くのだが、マンションを出て最初の信号に引っ掛かってしまった。


信号待ちをしながら背広のポケットからスマホを取り出す。わずかな信号待ちの時間にニュースでもチェックしようと思ったのだ。


ニュースサイトに接続し、気になる項目を探していたのだが、その時、目の前の道路を歩道に立っている俺に向かって、まっすぐに走って来る自動車があるのに気付かなかった。

 

スマホ画面に神経が集中していたため、視界の隅っこに何か入って来て、反射的にそちらに視線を向けた時、自動車は目の前まで来ていて、避けようと思う間もなく俺は跳ねられてしまった。


そこで俺の記憶は終わっている。

次回はあの世で神様に会う話で、今回同様に主人公の自己紹介的な話になる予定です。


本来のストーリーに入るのは第3話あたりからになる予定です。

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