プロローグ
初めて書きます。よろしくおねがいします。
「皆さん、初めまして。これから始まる物語は、1人の主人公と仲間たちとで紡がれる最初の1ページです。その主人公から物語が始まり、主人公で物語が終わる・・・まぁ、普通のお話です。ただの現実から非現実へと移り変わる世界。主人公が主人公であるがゆえに作り出される世界。それを物語としたお話。つまらない私のお話はさておき、物語を進めましょうか!・・・そんな私は誰かって?」
「それは、この物語で・・・」
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2040年
この年、ついにフルダイブ型VRが誕生した。
目と耳を覆うだけのデザインのゴーグル。
耳のところから伸びるコードをPCハードに繋ぐだけで、ゲームの世界へと入ることができる。
初めて作られたVRと共に世に産み出されたゲームは、とてもではないが酷いものであった。
バグは当たり前、グラフィック処理が追いつかないなどゲームをプレイできる状態ではなかった。
そんな時、VR企業に新たな会社が設立された。
その名も「Arcadia」
設立とともに発売されたゲームは「Arcadia Online」
社名をゲームタイトルにして作られた世界初のMMORPG。
だが、人々の期待はそこまで高くなかった。
その中で開始されたβテストプレイヤー募集に、僅かな希望を抱き参加した人々は口々に言った。
「このゲームは今までのVRと違う」
「これこそ本物のVRゲームだ!」
βテストも終わり、正式サービスが開始されようとしていた。
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キーンコーンカーンコーン♪
「っ、ふあぁ・・・やっと昼休みか・・・」
「なーにが、やっと昼休みか・・・だよ!!授業の最初から寝てやがって!」
授業(仮眠)が終わって早々にいつも通りうるさいヤツが来た。
「うるさい、蒼真・・・寝起きにお前の声は頭に響く」
「だったら寝てんじゃねー!」
毎回うるさいなコイツは・・・
そんなことを言ってるうちに碧もやって来た。
「魄もよく寝てられるわねー、先生こめかみに青筋浮かんでたわよ?」
「授業は俺の大切な睡眠時間だ、誰に何を言われようと邪魔はさせない」
「相変わらずね・・・」
この2人は、俺の幼なじみだ。
幼稚園から高校まで同じという、いわば腐れ縁ってやつだ。
俺を含めた3人でいつも昼休みを過ごす。
これが日課だ。
「そういや魄!とうとう明日だぜ!」
「ん?何がだ?」
「もー、忘れてるの?3人でやろうって話してたじゃない!」
「あー、AOか」
AOとはArcadia Onlineの略称。
けして、入試などではない。
そういえば、3人でやろうって約束してたんだっけ。
「けど、俺ソフト持ってないぞ?」
「は?もしかして、買えなかったのか?」
「買えるわけないだろ」
AOの生産数はたったの1万本のみ。
手に入れられるはずがない。
「そんなことだろーと、思ったよ!」
「ね?私が言ったとおりでしょ?」
「なら、なんで今その話題出すんだよ・・・」
「ふっふっふっ・・・これを見るがいい!」
そう言って蒼真が鞄から取り出したのは、AOのソフトだった。
「それお前のだろ?見せびらかしたいのか?そんなに俺に喧嘩売りたいのか?」
「待て待て待て!これはお前の分だよ!」
何を言っているんだコイツ?
「蒼真が懸賞で手に入れたものよ」
「自分の分はしっかり買ったから、これはお前に渡す用だ!」
「どおりで、AO発売日1週間前から学校休んでたわけが今わかったよ」
「いつも寝てるくせによく覚えてたな!」
こんなうるさいヤツ忘れられるわけないだろ。
「懸賞に応募してたのも当たったから、私が魄手に入れられないかもしんないんじゃない?って言ったの」
「そしたらその通りだったから、これを渡す!」
「そうか、ありがとな、1週間ぐらいは覚えておくよ」
「1週間だけかよ!」
「けど、これで明日のAO開始に間に合うな」
「約束通り!三人でやりましょう!」
「おう、そうだな」
「俺を無視するなー!!」
明日のAO開始が楽しみだな。
何か気になる点があれば感想にお書きください。
お読みいただきありがとうございます。
リアルが忙しいので、不定期ですが更新していこうと思います。