表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

300字SS

それよりね、

作者: こどー

「え? カナ先輩、西中なんですか」

 憧れの先輩が近所住みだったと知った時、真っ先に聞いてしまった。サラサラの髪を風になびかせ、ぷるんとした唇でパフェを彩る果実をついばんでから、ふふっ、と先輩は意味深に笑う。

「内緒ね? リコちゃんだから話したけど、わたし、高校デビュー組だから」

 こんな綺麗な人が西中にいたなんて聞いたことないし、名前にも覚えがないんだけど。

 通りすがる女の子たちは皆、先輩に目を止め、何人かは黄色い声を残して去っていく。

「母の再婚で苗字を変えたの。それよりね、……」

 なんでもないことのように言ったあと、先輩は話を変えてしまう。

 みにくいと蔑まれて育った過去を草地に置いて飛び立った白鳥みたいに。

第8回 毎月300字小説企画、お題は「鳥」でした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ