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桝田空気詩集

いいひと過ぎると自殺します。あまりいいひと過ぎないように

作者: 桝田空気

「いいひと」





いいひと過ぎると



自殺します



あまりいいひと過ぎないように





「味」





ケータイもサイフも



何も持たずに外に出て



どこか遠くへ行ってみるといい



不安になる?



ワクワクする?



そう、それが



自由の味






「正義」




人は正義で人を殴る



おれは正しい。あいつは間違っている。だから殴る



人は正義で人を殺す



おれが正しい。あいつが間違っている。だから殺す



人は正義で戦争をする



我が国は正しい。あの国は間違っている。だから襲う






「マスコミ」





マスコミは嘘つきだと




マスコミが言っていた






「Vシネマ」





Vシネマはいつも低予算



人気の俳優は使えないし



セットにお金をかけられない



そんな製作環境の中で



「こんな予算じゃこれくらいしかできない」



じゃなく



「この予算なら、これができる」



という発想を持った監督さんだけが生き残ってきた



この発想って



ぼくらの生活にもいかせるんじゃないかな?





「過去」





過去はこの世に存在しない



僕たちの、頭の中にある




僕たちは、頭の中で、知らず知らずのうちに過去を編集している



今日、嫌なことがあったとする



でも現在、その過去はこの世には、もう存在しない



でも僕たちは、その嫌なことを、頭の中に記録してしまう



怒りにまかせて、その嫌なことを、何度もリピート再生してしまう



「むかつく」



なんて、うっかり口にしてしまうと



その嫌な記憶がドンドン大きくなる



気をつけて



それは幻覚だから



頭の中にある嫌な過去は



過ぎ去ってるから



消え去ってるから



もう現在には存在しない幻覚だから



あなたの気分次第で、大きくなったり小さくなったりする、いい加減な幻覚だから



ふりまわされないで



ふりまわされないで



あなたを苦しめるその過去は



もう幻覚だから







「物欲」





手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次手に入れたら次(repeat)





「読書感想文」





読書感想文が嫌いだったのは



ウソをつかなきゃいけなかったから



マジメな物語を読んで



マジメなことを感じましたと



ウソを書くのが



苦しかった



読書感想文のせいで



読書が嫌われる



ちがうんだそうじゃない



読書っていうのはそういうものじゃないんだ




つまらなそうに、課題図書を読む子供を見るたびに



「読書感想文の書き方」なんて本を買いあたえる親を見るたびに



ぼくは叫びたくなる





「学問」





学問とはズバリ



「世界を好きになる方法」



のことです



例えば、歴史は、



「昔、こんな大事件があったんだぜ!スゲーっしょっ!」



ってことです



化学は、



「水とか空気って、こんなんなってるんだぜ!スゲーっしょっ!」



ってことです



文学なんかは、みなさんご存知のとおり、



「言葉を使って、こんな感動が生み出せるんだぜ!スゲーっしょっ!」



ってことです



数学も、地理も、保健体育も、つきつめると、



「僕らがいるこの世界って、いろんな角度から見ると、こうなってんだぜ!スゲーっしょっ!」



ってことです



受験やテストの壁となってる憎たらしいアレは、本来の姿ではありません



本当はもっと、ワクワクするはずのもの



だから、



そんなに嫌わないでやってくださいな





「食べ物」





食べ物の



物価の値上げが嘆かれてるけど



食べ物が高いのは当然だろうと



どこかで思っている






「猫」





猫は未来を考えない



明日やればいいなんて



絶対に思わない






「ふり」





大人になるんじゃなくて



大人のふりをするようになるんじゃないかって



ちょっと疑っている





「正解」



たぶん



正解は



簡単じゃないほう





「におい」





友達の家に



遊びに行ったときの



友達の家のにおいが



好きだ



自分が知らない日常を



友達が生きていたんだなっていう



不思議な気分になる




「予想」





さとったふりして



人生こんなもんだろうなんて



いくら予想してみても



絶対にそうはならないから



人生なめんなよ






「糸」





全ての世界の問題は



こんがらがった糸のようで



ぐじゃぐじゃで



複雑で



ほどくのは難しく



解決するのは難しく



ほどくには、落ち着いて、少しずつ、丁寧に、やるしかない



解決するには、落ち着いて、少しずつ、丁寧に、やるしかない



めんどくさいと思ってるひとも多いだろう



でも、みんな



ほどきたいと思っているはず



解決したいと思っているはず



なら



結果を急いではいけない



時間はかかるだろうけど



もつれた糸をほどくように



落ち着いて、少しずつ、丁寧に



落ち着いて、少しずつ、丁寧に





やるしかない


































































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