#01 オナラの妖精
ここはとある高校の屋上
女子高生が1人
虚ろな表情を浮かべたたずんでいた。
彼女の名は小石川美保
頭脳明晰、容姿端麗、スポーツ万能
校内にファンクラブまでできてしまう
学園のアイドルである。
そんな完璧超人が一体どうしたのであろう?
「どうしよう・・・最近やたらとオナラがくさいわ・・・」
しょうもない理由のようだが、花も恥じらう女子高生にとっては
大問題なのであろう。
「もし教室で出ちゃったら…」
顔を真っ赤に赤らめる美保
「まずい、まずいわ!なんとかしなくちゃ!」
「でも、どうすればいいのかしら…」
途方に暮れる美保
だが、独りでいくら考えても答えは出なかった…
彼女は思った、いっそこのまま死んでしまおうか、と。
不安が不安を呼び、彼女の心が救いを求めて悲鳴を上げたとき
不意に彼女の後ろで、ボン!と破裂音がした。
「呼ばれて飛び出てボンジュ~ル!」
突然の音と声に驚き、振り返る美保
なんとそこには同じ制服を着た女の子が
浮いていた、しかも小さい
状況が飲みこめず、ポカンとする美保
そんな彼女に小さな女の子は言った
「私はカナメ、オナラの妖精よ。あなたの心の叫びを聞いてやって来たの!」