表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
マメののんびり冒険記? いやいや、本当にのんびりと過ごしたいんだけど・・・  作者: 八葉門希


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

29/44

029) ませきだすいすき


 チョット気になって第15階層で回収した魔石と、今第18階層で回収したばかりの魔石を見比べて見ると、やはり15階層と違って18階層に落ちている魔石の数は極端に少ないが、なんだか18階層の魔石の方が少し大きかった。


「これって階層が深くなると、魔石も大きくなってくると言うことなんだろうか? こうやって見比べてみると、魔力の濃度も結構違うように見えるしな〜?」


 マメは鑑定スキルを取得出来てはいたが、まだまだレベルが低いので『なんとなくそう思う』『なんとなくこう見える』という感じでしか、物や人物を見たり感じることができない。


 この鑑定スキルは訓練が難しいスキルだと言われているし、貴重なスキルだと言う事もあり、鑑定スキルの保持者は、そのスキルの訓練法を他者に教えようとはしないし、国の機関に所属していたり、各ギルドに所属していたりしない以上はスキルを持っている事を公表しようとはしないし、また、他者にもスキルの訓練法なども一切公表することがなかった。


 また、教会で鑑定を受けて鑑定証明書を発行してもらった際に、その証明書の中に鑑定スキルが有ったとしても、その鑑定スキルが必要レベルまで上がる事も少ない為、スキル欄に『鑑定』と書いて有ったとしても、誰でも鑑定スキルが使える様になる訳でもなかった。


 まあ例え鑑定のレベルが上がって、鑑定スキルが使える様になったとしても、鑑定スキルを持っている人達は、余程大きな後ろ盾でも持っていない限り、鑑定スキルを持っているなどとは公表しなかった。


 と言うのも、この鑑定スキルに関しては、色々と人の欲が絡んだトラブルが多いスキルでもあった。


 そんな事も有り、まめ自身まだ鑑定スキルに慣れてないというか、スキルを育てる事が出来ていない為、なんとなく感じると言う程度なのだ。


 朝食済ませたマメは準備を整えてエルの胸部装甲をコンコンと叩く、それを合図にしてエルが胸部装甲を開けるのだが、


《主人よ、別に言葉に出して指示すれば良いのでは?》

「ごめん、つい癖で」と頭を掻くマメ、


《まあ、それはそれでも良いが、折角お互いに意思の疎通ができるようになったのだし、我も話し掛けてくれねば少々寂しいぞ》

「ごめんねエル、沢山話し掛ける様にするよ!」とアールにおいでと言いながら、マメはエルの鎧の中に潜り込み、アールはエルが開けた鎧の面の部分からエルの鎧の中に『どっこらしょ♪』と言いたげに入って行く、いや、実に人間臭い事に本当に『どっこらしょ』と言いながら入っていたようだ。



 ここでエルの鎧の中に入った時の注意事項として、まず全身の力を抜いた状態で、リラックスして要らない力が入らない様にする。


 どうもマメが余計な力を入れると、マメの動きにエルが引っ張られてしまう様で、『鎧=人が着て動かす物』と言う絶対的な定義が発生するようだ。


 まぁこの定義は鎧の本来の活用方法に照らし合わせると、多分そうなんだろうなと言う事は安易に納得できる。



 準備が終わったマメ達は、揃ってマイルームを出ると、マメがエルの中で指をパチリと鳴らす。


 すると、それまでそこに立っていた鎧を着たスケルトン達が一斉に灰となり、ガラガラと音を立てて消えて行く、中には消えずにドロップ品として残る鎧も多々あったが、マメは一応それらを全部回収して空間収納に保管をしている。


『何かの役に立つかな?』と思っての事だった。



第18階層の階段を降りて第19階層に降り立ったが、さすがに階層がが1つ下がると、鎧を着込んだスケルトンたちの鎧も先程までとは違い上等な鎧へと変わり、またその強さも大きく変わってきていた。



 まあ上等な鎧を着込んでいるからと言っても、スケルトンが重騎士の鎧を着込んだ、エルに叶う訳もなく、エルが持つ大剣と大盾によって吹っ飛ばされて、倒れた所をエルに止めを刺されていたが、

アカネはこの戦い方にご不満のようで、事情を聞いてみると、


《大きい兄様は、魔石を壊してスケルトンに止めを刺すから、スケルトンが消えた後には、ドロップ品しか手に入らないのです・・・》と言って嘆いてた。


 魔石大好きなアカネは、それが嬉しくはないのだろう。


 仕方が無いので、エルが大盾で上等な鎧を着込んだスケルトンを吹き飛ばして無防備になった所を、マメがエルの鎧の中からヒールを掛けて灰にして魔石を回収する事にした。



 それから更に19階層を進んで行くと小さな広場に出たが、そこに居たスケルトンは鎧の兜を小脇に抱えて、一本の長剣を杖のようにして、1人で堂々と立ってマメ達を迎え入れた。



「ねえエル、コレってもしかして正々堂々と勝負しろという意味なのかな?」

《ああ主人よ、少々すまぬが、少しの間我から出てマイルームにでも避難しといてもらえるだろうか?》

「それは別に良いけど、どうして?」

《俺も騎士なれど、彼奴も騎士の様だ》

「僕には騎士の流儀は分からなけど、このままエルの鎧から出ても大丈夫なのかな?」

《主人よ、彼奴が本当の騎士であれば》

「じゃあエルに任せるよ。」と言ってエルに胸部装甲を外してもらってマメが出て来たのを見た目の前のスケルトン騎士は、少し動揺した感じを見せたが、マメとアールが出て来てマイルームの中に入って行くまで何もしなかった。


 そしてエルの邪魔をしたら悪いと思ったのか?アカネまでもがマイルームの中に入ってきた。




 19階層のスケルトン騎士に一対1の勝負を挑まれたエル、


 まあ正々堂々と一対1の勝負を挑むだけあってこの部屋にいたスケルトン騎士もなかなかの腕だった。


 そして、このスケルトン騎士の鎧も今までの鎧を着たスケルトン達とは違い、全身真っ黒な鎧に黒いマント、そして長剣を携え盾などは持っていない。


 長剣もアールが使っている細身で取り回しの良さそうな剣であった。


 スケルトン騎士の素早い攻撃に対してエルは、大盾でその攻撃を往なし、隙を付いては大剣を振り回して、スケルトン騎士との距離を取る。


 そんな攻防が続いていたが、突然エルが戦法を変えて大盾を手放したかと思うと、真っ向、剣と剣との勝負となった。


 スケルトン騎士の早い攻撃に上手く大剣を合わせてすべての剣撃を大剣の鍔元を使って捌いている。


 スケルトン騎士の剣撃が大振りになった隙を逃さず、エルが強烈な一撃を放ってスケルトン騎士がが持つ長剣を根元から断ち切って落とすと、そしてその勢いのままスケルトン騎士の目の前で1回転して更に遠心力を上乗せして、スケルトン騎士のガラ気になった左脇腹にその大剣を叩き込んだ。


 エルの強烈な一撃をまともにくらってしまったスケルトン騎士は、その勢いのまま壁際まで吹っ飛ばされて崩れ落ちた。


 エルは大剣を右手に携えたまま、壁際で崩れ落ちたスケルトン騎士まで歩み寄り、何か言葉を掛けている様だったが、その言葉は

マメには聞き取る事が出来なかった。


 マイルームの中に入ってしまうと外の音が全く聞こえないのだから仕方ない。


 エルとスケルトン騎士は、一言、二言、何かを話していたようだったが、エルは大剣を両手で逆さに持って持ち上げると、そのままスケルトン騎士の魔石が在るであろう場所に深々と大剣を差し込んだ。



 スケルトン騎士はそのまま灰になって消えたが、そこにはそれまでスケルトン騎士が来ていた黒い鎧がドロップ品として残っていた。


「凄かったね〜」

《主人よ、このスケルトン騎士もなかなかの強さでした。》とエルは静かな超えで言っていたが、その間もずっとスケルトン騎士からドロップした鎧を見ており、


《主人よ、このスケルトン騎士が残した鎧を、アカネに着させてはどうだろうか? この先進むにしても、此奴以上の強者が出てくる事は間違いないだろう。 

 その為にもこれをアカネに着用させるのは良いことだと我は思うぞ?》

「そうだね、アカネに使ってもらおうか!」と言う事で、このスケルトン騎士が残して逝った真っ黒な鎧は、アカネが使う事になったが、アカネがこの鎧を装備すると、不思議な事にこの鎧はアカネの体型に合わせて形を変え、真っ黒な鎧だったのに、鎧の各所の縁取り部分に女性らしく赤い縁取りまで入った上に、クレストと呼ばれる後頭部にある羽飾りも、まるでアカネがポニーテイルにでもしているかの様に長い毛に変わった。



《ご主人様ありがとうございます。 

 そして大きい兄様、素敵な鎧をありがとうございます♪》と言って、アカネは嬉しそうであった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ