プロローグ
俺は野営の準備をしていた。
すると
「ハルマ、お前を解雇します。」
と勇者に言われた。
解…雇…?
「……あ?」
「お前は無能。そして戦闘能力としてもゴミ程度。」
「俺は非戦闘員なんだが?」
「それに、もう1つ理由があります。」
「なんだよ。」
俺にはなんの理由も身に覚えがない。
「ハルマ、お前は私の大事な仲間に刃を刺したわよね。」
「……は?いや、そんなことした覚えがないし、それに、俺はお前で言う"戦闘能力がゴミ"なんだろ?勇者の仲間なら俺の攻撃くらい避けられるだろ?」
「とにかく、あなたを解雇します。」
この勇者はどうも、俺を解雇したいようだな。
給料というものもないし雑用係として働いている俺をなぜ解雇したがるのか。
理由が欲しい。
「いや、話になっていないよな。」
「黙りなさい。」
「このパーティーでの主は私。私が解雇すると言ったら解雇なのよ。」
「なんて暴論なんだ。」
とその時、別の奴が口を開いたのかと思うと
「まあ、勇者パーティーに居た役たたずの殺人未遂。そして無能ならまぁ、冒険者はこれ以降無理だろうな。」
「あ?なんつった?お前さ、無能、無能って逆に俺みたいに裏方の仕事したことあんのか?」
「ねぇけど……。」
「じゃあ言えねえよなぁ?」
「いや、俺たち前線組の世話はお前らの仕事だろー?お前みたいな片親がこの勇者パーティーに居れるだけ感謝しろよ。」
「片親とか関係ないだろ。それに俺が刃で刺したということについても証拠が出ていない。証拠はなにかあるのか?」
「証拠?これから見つかると思うわ。とにかく出ていきなさい。」
「証拠がこれから見つかるとか、そんなこと証拠ともならんだろ?まぁ、いいぜ。こんなクソパーティーこっちから抜けてやる。」
なぜこんなにも無理やり追い出そうとしたのかが分からなかった。
「では、無能さん。さようなら。」
俺は荷物から母の形見のネックレスだけを持ち、俺は5年間憧れて入った勇者パーティーを抜けることとなったのだ。
ん?なにかおかしい。
ネックレスが光っている。
そのままそのネックレスは煙を辺りに撒き散らした。
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