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ヴィーの捜索(フィリップ視点)

フィリップ視点です

 ヴィーを誘拐したのはブルクハウス侯爵家だろうけど、証拠が不十分なため騎士団は動かせない。自分一人で行くしかないと、僕は愛馬のメテオールにまたがり、侯爵邸へと向かった。

 だが、邸はすでにもぬけの殻。騎士団の捜査の手が及ぶ前に逃げたのだろうか。だとすれば、ヴィーはいったいどこに連れていかれたのだろうか。

 ふと視線を下に向けると、馬車の車輪の跡があった。……恐らく、相当新しいものだ。


「うん、空振りだったらその時はその時だ。この後を追いかけよう」


 僕はそう呟くとメテオールにまたがった。いつの間にか日は沈んでいた。僕は車輪の跡を見失わないよう細心の注意を払って馬を走らせる。

 たどり着いたのは、王都の外れにある古ぼけた塔だった。確かここは、ブルクハウス侯爵家の所有だったはずだ。


(そういえば、彼らはなんでこんな不便なところに塔を建てたんだろう)


 何やらきな臭さを感じる。とにかく塔に入ってみないと何も分からないと、僕は塔には入れる手段はないかと辺りを探る。すると、塔の入り口から侯爵が出てきた。


「ふう、とりあえず目下の魔力問題は解決しました。さてと、王族の暗殺計画を練り直しいたしましょうか。今度は失敗など許されません」


 彼はそう言って何かを手に持っていた紙に書き付け始めた。


「平民や貴族の反乱を扇動しようにも、今の王に対し国民の不満は少ない。まったく、先王のように愚者であればよかったものを」

「ブルクハウス卿、こんばんは。いい夜ですね」


 ぶつぶつ言う侯爵に対し声をかける。彼は驚いて顔をあげると、驚いた表情をした。


「で、殿下!?」

「さっきの話、聞かせてもらったよ。続きは、騎士団本部で聞かせて」

「……バレたのなら仕方ありません。王弟、その命ちょうだいする!」


 侯爵は護身用なのだろう、小さなナイフを取り出して向かってきた。ボクはすぐさま剣を抜くと、彼の持っていたナイフを落とさせる。そして一瞬の隙を突き、僕は彼を昏倒させた。

 彼が持っていた紙は、王族を暗殺するための指示書だった。僕はそれを証拠として押収する。

 そうしていると、侯爵家が雇った護衛なのだろう、屈強な男たちがわらわらと塔から出てきた。男たちは斧や剣などの武器を手に持っている。


(……まずい。さすがに多勢に無勢すぎる)


 この状況をどう切り抜けようか考えた時、ふとヴィーにもらった神秘の蜂蜜酒があることに気が付いた。僕はすぐさま薬の瓶を懐から取り出し、一気に呷った。

 次の瞬間、男たちの剣が肉薄する。だが、僕にはその剣の動きが手に取るように分かった。足に力を込めて地面を蹴った。僕を狙った剣は地面へと突き刺さる。


(すごい、体がいつになく軽い)


 襲い掛かってくる男たちの間を縫うように剣を振れば、彼らは次々に無力化されていく。あっという間に気絶した男たちの山が出来上がった。


「神秘の蜂蜜酒ってすごいな」


 無力化した男たちを縛り上げていると、とてつもない疲労感が襲ってきた。……これがヴィーの言ってた反動かな。多用できる薬じゃないなと思いながら、僕はヴィーを探すため塔の中に入っていった。

読んでくださりありがとうございました。

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