魔導大会
俺は自分の教室に着くと予鈴がちょうどなり、先生が教室にはいる。
「それでは朝ホームをはじめる。まず最初に連絡事項としてうちのクラスにいたパラポラだが諸事情により学園を自主退学した。詳細は教えられないので悪いな」
先生が言うとクラスの連中はなぜか動揺していた。そんな動揺する問題じゃないかと思うがまぁいい。
「そして明後日からは魔道大会がある。魔道大会に向けてまずは魔道大会に出るクラスの代表を決めるから1限目は代表決めに使う」
魔導大会!?もうそんな時期か!?
この学園では魔導大会が学園に入って大体3週間後あたりに開かれていたはずなんだがまさかの明後日とは!明後日なのに今日代表決めるのも遅い気はするがそこはあえてつっこまないでおくか。しかし魔導大会はコーネリが光魔法を使えるようになってしばらくしてからだったはず。魔導大会の時期をずらすわけにはいかないがコーネリは今魔導大会に出られる状態なのか?
俺がそんな考えをしている間にクラスのやつが手を上げ先生に意見をだす。
「先生。このクラスの代表はポルポフとノーズにしてください」
「・・・は?」
あいつは何を言ってるんだ。俺は魔導大会に参加する気はないぞ。参加するとしてもコーネリをサポートするくらいしか。
「理由を聞いてもいいかな?」
「はい先生。クレア様がこいつを代表にしろと私に言ったからです。以上」
そんな理由で決めたらダメだろ。先生ここは公平に多数決で決めたり
「ふむ。クレア様が推すのであれば魔法は申し分なく使えるのだろうな。よしわかった。では2人を1年A組の代表にする」
先生が言うとクラスの連中はにたにたと笑いながら俺とポルポフに対し拍手をする。
「せ、先生!ぼ、僕はともかくズオ君は全く魔法がつかえません!ですから代表を」
「ポルポフ。もう決めたことだから変えるのはだめだ。それに魔法はつかえるかもしれんだろ?なんせクレア様がおすんだ。あの方は性格は少しあれではあるが魔法については賢者に近いと言われているくらいの魔法使いだからな」
魔導大会にでる代表が決まったことになり1限目は自習になる。自習の時間ポルポフが俺に近づいてきて
「ズオ君。ありがとうね」
「ん?俺は何も礼を言われるようなことは」
「ズオ君がパラポラをどうにかしてくれたんでしょ?僕知ってるよ。こんなことしてくれるのはズオ君しかいないって。だからありがとう」
ポルポフは俺にあらためて頭を下げた。