マリーの与えた薬
「くっだらないなお前」
俺はパラポラを見下すように言うとパラポラは
「くだらないだと?お前はマリー様がどれだけ偉大かわかっていないんだ」
偉大?どこが?ただのわがまま女だろあんなやつ。すぐに奴隷を増やしたがるし。俺の世界でいうキチガイ女だな。
「マリー様は将来このガーゼラル王国に必要な方。あの方に気に入られるためならみななんだってするさ。それがお前からすればどれだけくだらないことだとしてもな!それにマリー様のやることは俺たち貴族のストレス発散にもなる。上手くいけばあの方がもみけしてくれるからな!」
「じゃあお前はもう終わりだな。俺に止められたんだから。これがバレればお前の家族全員にも迷惑がかかる。そしてお前は学園にいられなくなり最悪殺されるからな」
俺はパラポラに言うとパラポラは
「正直俺は父親や家族がどうなろうと構わん。俺のことを諦めているからな。だが俺も黙ってやられるわけにはいかない」
パラポラは制服の胸ぽけあたりから小さな小瓶を取り出し小瓶の中に入っている液体を飲む。
こいつ。潔く諦めて毒でも飲んだのか?
「へ、へへ。マリー様から頂いた超人薬。これで俺は魔力が上昇し、更に強くな」
パラポラは言葉の途中でいい詰まったかと思えば急に目が充血し、指の爪が長くなる。
なんだ!?パラポラに一体何の変化が起きている?
「あ。あれ飲んだんすね。パラポラさん」
屋上の扉がある場所にマリーが立っていた。
「お前マリー!一体お前やつに何を渡した!」
「何を渡したって人間が強くなるための薬っすよ。ま、ガーゼラル王国では仕入れができないもんですからどんなものか見ておこうかと見にきたんっすけどね。あ、何でここがわかったとか聞かないで欲しいっすよ。なんせあたしには学園の情報は筒抜けっすから。ノーズ先輩が何をしようかとかもすべて把握しているっすから」
カツイエのこともコーネリさんのこともお見通しというわけか。
「それならどうするんだマリー。お前はどう対応する?」
「あたしは別に暇つぶしができればいいっすから2人のことには興味ないっすよ。それにほら。後ろ向いた方がいいっすよ」
俺はマリーに言われパラポラがいる方角を見るとパラポラの姿は人間の肌色から全身が紫色の肌に変わり、背中には鳥のような翼が生えて尻部から先端の尖った尻尾が生えていた。大きさは人間とは何ら変わらないが目の色はただ真っ赤に充血していた。髪型もパラポラ自身のモヒカンのままだ。