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使い魔マスドラ

「あたしの奴隷になるならこの牢から出してあげてもいいっすよ」

「自分で俺をはめておいてよくそんなことが言えるな」

「そりゃあたしが今回の件やったわけっすから。あたしの一言でノーズさんを解放することじたいぞうさもないっすよ」


 マリーは俺をにたりとにらみながら言う。


「別にいい。お前の奴隷になるくらいならここで一生を過ごすほうがまだ楽さ」

「そーっすか。わかりましたよ。じゃ、また明日も来るんで。あ、脱獄しようとか考えない方がいいっすよ」


 それだけいい残すとマリーも牢がある部屋から出ていく。

 さーてどうしたもんかな。牢屋に囚われるイベントなんて普通にないからな。攻略対象の貴族達も悪いことはしてないとは言わないが犯罪的にヤバいことはしてない、としかいいようがないからな。脱獄、も多分手はうってあるんだろうなマリーからすれば。


「本当にどうしたものか」

「何を悩む必要がある主人」


 俺の隣にマスドラが急に現れる。


「お前。何でここに」

「我は主人の使い魔だ。どこにいようと主人のそばからはなれん。それが使い魔」

「風呂にいてもか?」

「無論」

「悪いことをしていてもか?」

「主人はそんな馬鹿なことをするのか?であれば我は使い魔をやめるぞ。ま、主人の考えで後からよいことになるならそれは見逃しても構わんが」


 マスドラが俺の隣で頷きながら言うと俺は


「ま、お前がここにいることは大体予想はしていたがな」

「そうか。それで主人。我は何をすればいい?」


 流石はマスドラ。俺が何か考えていることは容易に想像できるってか。


「こんなところで終わるような男でないことは我はわかっている。我はどうすればいい?」

「マスドラ。ガーゼラル学園はわかるか?」

「存じません。人間の、ガーゼラル王国の中については興味がなかったので。そのガーゼラル学園に行けばよいのですか?」


 存じませんとか言ったくせに行けばいいのかとか言われてわかるのか?


「主人頭を少し頭を触らせていただきます」


 マスドラは俺の頭を触ると数分間目を閉じる。ちなみに今のマスドラの姿は巨大なドラゴンではなく普通の人間の体だ。後マスドラはオスな。

 マスドラは数分後に目を開けると


「ふむ。ガーゼラル学園の場所はわかった。それで我はそこに行って何をすればいい?」


 へー。俺の頭を触ると俺の頭の中をよめたりするのか。それなら俺の考えもよめるのでは?

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