牢屋への訪問者
俺は冤罪でガーゼラル王国の騎士に連行され城の牢にぶち込まれる。
牢にぶち込まれて数時間?経った頃にクレアとマリーが俺が牢に入っているのをみて滑稽なように笑う。
「あんたはやるやつだと思っていたのよ。私はね。牢からはしばらく出られるとは思わないことね。私の指の骨を折った罪は重いんだから」
クレアが笑いながら俺に言う。くそ。こいつマジで腹立つ。自分は何もしていないくせして俺が牢に冤罪でぶち込まれているのを見て笑っているだなんて。本当にクレア・ガゼリアスって女は。
「そうっすよ。ノーズさん!ノーズさんがあたしの言うことをちゃんときかないからこんなことになるんすよ。挙句の果てにクレア姉さんの親衛隊方を殺すだなんて。あたしの言うことを聞いていればこんなことにはならなかったんすよ!」
マリーの言うことを聞いていれば牢にぶち込まれることもなかった?ふん。お前の悪事に加担するくらいならこれくらいのこと耐えてみせるさ。俺にはケルトがいる。やつなら何とかしてくれるはずだからな。いくらマリーであろうとケルトのことをどうこうできるわけ
「あ、ノーズさんとこにいたメイドっすけどここに入ることは許可していないっすから。あとノーズさんを牢からだそうとする証拠的なことを掴もうとしても無駄だとくぎはさしておきましたっすよ」
・・・流石はマリーってところか。俺の考えていることはお見通しってか?だがな。俺にはまだ奥の手がある。
「しばらくはここで反省して頭を冷やすんすね。ま、死罪にならないように手配はしておいてあげるっすよ」
「は?マリー。何甘いこと言ってんの?こんな奴死罪にすればいいじゃない。なんならあたしが今火の上級魔法で消し炭にしてやってもいいのよ」
クレアが手のひらから火を出しながら言うとマリーが
「クレア姉さん。ダメだよそんな優しさを与えちゃ。殺したら終わりなんだよ?追いつめるならとことん追いつめなきゃ。姉さんの火魔法じゃ一瞬で死んじゃうでしょ?」
「それもそうねマリー。あんたって本当悪知恵がきくから私あんたのそういうとこ好きよ」
クレアはマリーに笑いながら言うと先に牢から出ていきマリーはクレアが出ていったあとに俺に不気味な笑顔を向けながら
「どうっすかノーズさん。冤罪で牢にぶち込まれた気分は」
「最悪だな。お前がこんなくだらないことをするとは思わなかったよ」
「くだらないとは心外っすね。あたしは自分が楽しけりゃ何でもいいんすよ。みんな頭悪すぎて正直人生退屈っすからね。ノーズさんがあたしの奴隷になるならあたしの人生にうるおいが来るかもしれないっすけどね」
こいつまだ俺を奴隷にしようとしてるのか。はー。