ポルポフをいじめる男
「私が聖女だなんておそれおおいですよ。私はただの平民ですよ」
コーネリは燃えた白い髪をなでながらいう。あんまり回復魔法をつかうのはあれだがこの燃えた後が残っているのもかわいそうだ。
俺は回復魔法でコーネリの髪の燃えた部分を癒してあげる。
「こ、これは。回復魔法をかけてくれたんですか?」
「うん。その綺麗な髪に焦げた跡がついたままだと可哀想だから。焦げ跡だけでも」
俺がコーネリに言うとコーネリは俺の反対側の方を向きながら
「あ、ありがとう。ノ、ノーズ君。私クラスに戻るから!また今度!」
コーネリは空き教室から走って出ていき俺は
「あ、ポルポフのこと忘れてた」
俺も急いで空き教室からでてクレアが騒いでいた場所にまで向かうと予想通りというのはひどいようだがポルポフはいじめられていた。
「てめぇ!あいつの関係者かごらぁ!クレア様の指をおったやつのよ!」
ポルポフを蹴りながら男は言う。ポルポフは蹴られながらも男に
「ズオ君は間違ったことはしていない!ガゼリアス嬢がさっきのは悪い!あの娘の髪を燃やすだなんてひどいことを」
「あ?指の骨をおる方がひでぇだろうが!あぁ!」
ポルポフのことを蹴る男を俺は体当たりでつきとばす。
「大丈夫か。ポルポフ。忘れていてすまない」
「こ、これくらい平気だよ。それにズオ君が庇った彼女、確かにガゼリアス嬢の指をおるのは少しやりすぎな気もしたけど彼女が今までしたきたことのつけだと思うから」
ポルポフが俺に言うと俺がつきとばした男が立ち上がって
「てめぇ。1等級の平民どもが。お前らのせいでクレア様は散々なめに遭っているんだぞゴラァ!」
ポルポフをいじめていた男、先輩かな?そいつが俺に近づいてきて胸ぐらを掴んでくる。
「やめてくださいよー。俺1等級の平民ですよー。俺なんかに関わらない方がいいなら関わらないでくださいよー」
「だめだ。お前はやりすぎた。クレア様に2回も絡んだ挙句指の骨をおり、末端とはいえバステーアを倒したからな。1等級平民にやられるようなやつはクレア親衛隊にはいらないがな」
ポルポフをいじめていた男は胸ぐらを掴みながら俺に言う。いい加減話してくれねぇかな。少しイラついてきたぞ。
「なぁ。いい加減はなせよ。先輩」
「あ?名乗ってねぇのになんで先輩だと分かるんだ?まぁいい。俺は2年のサカジマ・サカスカだ。貴族階級は3等級貴族、クレア親衛隊では親衛隊のメンバーの面倒を見ている」