決闘
俺は寮の部屋についた後、部屋の掃除をケルトに任せて決闘場に向かう。装備は無難に剣だけでいいだろ。鎧はおもたいから装備する気はないしな。決闘場に向かう前にケルトに
「いいですかノーズ君。くれぐれも全力でやらないようにしてください。正直君は私の想像以上に強くなりすぎました。だから目立たないように半分くらいの力でやってください。わかりましたか!」
ってかなり念をおされたからな。それは相手の強さを見ないとわからないしな。とりあえず決闘場に向かうか。決闘場は学園の近くの俺の世界で言えば闘技場、みたいな場所だしわかりやすいくらいに広いんだよな。
俺は決闘場に歩いて移動し、着いてすぐに中に入ると観客が観客席におり、俺に対しかなりのブーイングがおこる。なんだか知らんが「死ねクズ!」やら「無様に負けて退学しろ」やらひどい暴言ばかりはかれる。
俺が決闘場の真ん中くらいにまで移動すると俺に決闘を挑んだ男バスデーアが腕を組んで仁王立ちしていた。
「ふむ。まず決闘に逃げずにきたことに対しては褒めてやろう」
「は?いどまれたらくるのが普通だろ。それにお前くらいなら別に怖くはねぇしな」
俺がバステーアに対し言うとバステーアは
「その自信がどこまで続くかは知らんがまぁいい。クレア様にたてついたこと後悔させてやる」
バステーアは剣を抜くと俺も剣を抜く。
「剣を抜いた時点で決闘開始だ。敗北のルールはどちらかが立てなくなるか降参するかだ」
「わかった。それじゃさっさとこい」
俺は指をくいっとバステーアに対して最初の攻撃は譲るような意思表示をしてやると
「俺様をなめやがって。俺様の剣技にビビるなよ!」
バステーアは俺に急接近し、なかなかに早い剣撃を俺に当ててくる。もちろん俺はうけてやるつもりはないので軽く自分の剣で攻撃を防ぐ。
「ふ、ふん。1等級の平民にしてはやるじゃないか」
「これくらい普通だろ。それよりそれが本気か?めっちゃあくびが出るみたいな攻撃だけど。もしかして今のが精一杯か?ならごめんね」
悪意はない。ないんだぞ?ただこんな実力で俺に決闘を挑んできたなら俺だって多少はイラつく。なんなんだこの弱さは。明らかに弱すぎる。
「は、はは!全力なわけないだろ!そんなにお望みなら本気を出してやるよ!ありがたく思うがいい!1等級の平民が」
バステーアはさっきよりもすこーしだけ早いスピードで俺に剣撃を向けてきた。