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マリー・ガゼリアス

「あたしから情報を聞きたいんですか?2人の」


 こちらの考えを読むかのようにマリーは俺に聞く。なんだか手のひらの上で踊らせられてる感覚だ。


「そうだな。教えてくれるなら教えてほしいな」

「教えてあげてもいいですよ。ただ無料とかそういうわけにはいきませんっす。姉さんの情報をうるんすから」


 ただで教えるわけにはいかないか。そんな甘くはないか。


「それで?俺に何をしろと?」

「簡単なことっすよ。あたしの奴隷になるんす」

「・・・は?」


 奴隷?今奴隷って言ったかこの女?


「何めんくらった顔してるんすか。それくらいじゃないと姉さんの情報をうるにはあたいしないっすよ。さ、はやく奴隷になるって誓えば姉さんの情報。あげますっすよ」

「奴隷以外の条件は?」

「え?あるわけないじゃないっすか」


 は?こいつ正気か?奴隷以外に情報は教えてくれない?おかしすぎるだろ。


「俺がその条件をのむとでも?」

「え?のまないんすか?おかしくないっすか?めっちゃくちゃいい条件すよ」


 俺が頭を悩ませているとケルトが俺の耳もとで


「ガゼリアス家の三姉妹はやばいですからあまり関わらないことをおすすめします。今回の件も断った方が」


 そうだな。ケルトに言われるまでもなく断るしか選択肢はないな。奴隷なんてごめんこうむるぜ。


「話はつきましたか?2人で奴隷になるっていう」


 マリーは俺に聞くと俺は


「頭おかしいだろ。奴隷になるわけないじゃねぇか。それじゃ今回の話はなかったことで」


 俺はマリーとの話を終えマリーをおいてケルトと寮の部屋の方へ向かう。


「ところでケルト。俺の部屋に住むのか?」

「はい。ちゃんと学園長から許可は得ました。ですからノーズ君とは同じ部屋ですよ。嬉しいですか?」

「嬉しいも何もこれまで通りじゃないか」


 俺がケルトに言うとケルトは珍しく頬をふくらませ


「面白くないわねー。そこはうれしいって言わないと」

「はいはい。嬉しい嬉しい。これでいいか?」


 俺がケルトに言うとケルトは笑顔を俺に向けた。




 ノーズが寮へ向かった後マリーは


「へー。あれが噂のノーズ、いやモード兄さんか。実力はわからないけど世渡りはあまりできなさそうね。ま、姉さん達に比べれば話は通じそうだしまともだと思うけど。でもあたしの奴隷にならないなんてほんとバカな男。もう少し様子を見てみようかな」


 マリーはノーズが去っていくのを見ながらノーズの今後を観察することにした。

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