学園長室
ハーベ先輩は学園長室に着くまでの数分間全く俺と喋ろうとはせず学園長室に着いた瞬間に
「永遠にさようなら。ノーズ・ズオ君。私には2度と関わらないでちょうだい。私は5等級貴族様に逆らう人に知り合いなんていませんから。放課後の話もなしで」
ハーベ先輩はそれだけ言うと振り返らずに学園のどこかへとさっていく。
俺やっぱまずいことしたのか?だがカツイエのことは責任があるから見過ごせるわけがない。ま、仕方ないから。女なんてそんなもんだろ。最初から当てにしてないさ。今回の件は女も男も関係ないと思うがまぁいい。自分に女は勝手だといいきかせておこう。
俺は一息ついた後に学園長室のドアをノックすると学園長の中から
「入りたまえ」
男の声が聞こえたので俺は「失礼します」と学園長室に入る。学園長はかなり若く男前な顔をしており紳士のような態度で執事服を着こなしていた。
「君は私の親友のマーズルの紹介できたノーズ・ズオくんだね」
「はいそうです。ノーズ・ズオです」
はー!よかった。学園長の見ためはゲームとおんなじだ。ここは変わってなくてよかった。
「君の入学。多いに喜ぼう。ガーゼラル学園は来るもの拒まずだからね」
「ありがとうございます。学園長。それで俺のクラスは」
「ふむ。そうだったな。君のクラスは一年A組だ。それとさっき風の噂で聞いたんだが君はクレア嬢のやることに対し暴言をはいたそうだね」
「はい。俺は正しいことをしただけです。まだ平民ですが平民だからといってあんな非道を見過ごせるほど俺はおちていません」
学園長まで優しくしてくれたハーベ先輩みたいな態度をとるのかなと思いきや学園長は拍手をし
「ブラボーブラボー。いやはや私は君を叱ろうとは思わない。なんせガゼリアスの家ともつきあいは長いからね。そんな君に私からお願いがある」
お願い?学園長が俺に?
「君は現状のガゼリアス家のことは知っているかい?」
「いいえ。全く知りません」
「・・・やはり、か。だからこそ君くらいしか頼れるものはいないのかも知れないね」
「?」
ガゼリアス家の現状と学園長が俺に何かを頼むことに関係があるのか?
「私からのお願いはただ一つ。ガゼリアス家の令嬢のあくぎょうを君が全部ただしてほしい。それだけだよ」
「あくぎょう?」
ガゼリアス家の令嬢とやらはそんなに悪事が酷いのか?
「今のガゼリアス家はかなり腐ってしまっていてね。まともなカツイエくんもあの様だ。だから君に正してほしい。それが私からのお願いだよ」