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闘え!ひょっとこ仮面!  作者: 椎家 友妻
第二話 課せられた使命
9/40

2 エリックフィーバー

 守菜ちゃんが謎の黒タイツのオッサンに襲われた、翌朝の教室。

俺のすぐ隣にある室戸の席をクラスの女子達が取り囲み、朝から大騒ぎとなっている。

守菜ちゃんが昨日、危ないところを室戸に助けられた事を、クラスの女子達にポロッと話したのや。

ただでさえ『室戸君カッコイイ~♡』状態やった女子達は、その話を聞いて更にエキサイトし、その辺りの詳しい事情を、室戸本人に直撃インタビューしている。

そしてそんな女子達の質問攻めに答える室戸の傍らには、頬をにわかに赤らめる、守菜ちゃんの姿があった。昨日は室戸の事を、『あんなタイプの人間は好かん』みたいに言っていた守菜ちゃんやけど、今日はすっかり心を許した顔をしている。

しかも室戸は、十年前に守菜ちゃんを野良犬から救った恩人。

その恩人が十年ぶりにひょっこり現れ、昨日再び守菜ちゃんの危機を救った。

これ程までに運命的な再会があってええのやろうか?

守菜ちゃんはすっかり室戸と打ち解けたみたいやけど、他の男子に対しては(勿論俺も含めて)全くそんな事がない彼女なだけに、この事態は俺の嫉妬心を激しくかきたてた。

そんな中隣の席では、守菜ちゃんと室戸を中心に、女子達の騒ぎ声が絶えへんかった。

その様子をげんなりしながら眺めていると、不意に俺と守菜ちゃんの目が合った。

その瞬間俺は咄嗟に席を立ち、考えるより先に教室を出た。

出たというより、逃げたのやけど。



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