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闘え!ひょっとこ仮面!  作者: 椎家 友妻
第一話 情けない主人公と、イケメンの転校生。
5/40

4 劣等生と、優等生

 そしてその予感は、その日の午前中の授業で早くも的中した。

 まずは、一時間目の国語での事。


先生「それでは心野。この時の主人公の気持ちを説明してみろ」

 俺「え?えーと・・・・・・分かりません・・・・・・」

先生「マッタク、こんな初歩的な問題も分からんのか」

 俺「す、すみません・・・・・・」

先生「それじゃあ、心野よりもはるかに男前な室戸、答えてみろ」

 俺「今は男前がどうとか関係ないでしょ⁉」

室戸「はい、この時の主人公の気持ちは、『生米は硬くて、とても食べられたものではない』です」

 俺「どんな気持ちやねんそれ⁉主人公が生米の硬さについて考える物語って何なん⁉」

先生「正解だ」

 俺「当たってるし⁉」


 二時間目の歴史ではこうやった。

先生「それではこの写真の人物を、心野君、答えてみなさい」

 俺「え~・・・・・・分かりません・・・・・・」

先生「お前の脳ミソは宇治金時か⁉」

 俺「言いすぎでしょ⁉いや、言い過ぎなんか⁉」

先生「女子に全くモテない心野君はほっといて、女子にモテまくりそうな室戸君、答えてみなさい」

 俺「今は女子にモテるモテへんは関係ないでっしゃろ⁉」

室戸「はい、その人物の名前は、『ジェイムス・トシオ』さんです」

 俺「誰やねんそれ⁉そんな名前の奴が歴史の授業に出てくるか⁉」

先生「僕の妻の不倫相手だ」

 俺「不倫されてんのかい⁉ていうか歴史の授業と全く関係ない!」


 更に三時間目の数学の時間。


先生「それじゃあこの(エックス)の値を、心野、答えんと喉笛カッ切るぞ」

 俺「答えるからカッ切らないでくださいよ!え、え~とですね、3、ですかね・・・・・・?」

先生「あははは」

 俺「何を(わろ)うてんの⁉違うなら違うって言うてくださいよ!」

先生「それでは室戸様、答えていただけますか?」

 俺「生徒によって態度が違い過ぎと違いますか⁉」

室戸「はい、Xの値は、3です」

 俺「うわ、アホやこいつ。俺と同じ間違いしとる」

先生「正解です」

 俺「ええええっ⁉何でですのん⁉さっき俺が3って答えたときは、正解って言うてくれなかったやないです

か!」

先生「エコひいきをしているんだ」

 俺「露骨すぎる!」


 四時間目の英語・・・・・・。


先生「心野、どついてええか?」

 俺「もはやハナから授業と関係ない!」

先生「それじゃあ室戸君、今の文章を英訳してみたまえ」

 俺「何て暴力的な問題文!」

室戸「はい。『Kokorono Dotsuite eeka?』です」

 俺「それただ単にローマ字に直しただけやんけ!」

先生「正解だ」

 俺「あってるんかい⁉もうヤメさしてもらうわ!」



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