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闘え!ひょっとこ仮面!  作者: 椎家 友妻
第二話 課せられた使命
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3 逃げる鏡助

 昼休みになった。

俺はそそくさと教室を出た。

守菜ちゃんと室戸が、仲良く喋っているところなんか見とうないのや。

ところが意外な事に、俺が廊下をスタスタ歩いていると、守菜ちゃんがすぐに後ろから追いかけてきて、俺に声をかけた。

 「鏡助、ちょっと待って」

 その声に俺は足を止めた。

でも、守菜ちゃんの方に振り向く勇気がなかったので、背中を向けたまま訊ねた。

 「な、何かな?」

 「あのな、昨日の事やけど──────」

 昨日の事。

その言葉を聞いた瞬間、俺の脳裏に昨日のあの出来事が蘇る。

黒タイツのオッサンに襲われた守菜ちゃん。

それを助けようとした俺。

でも、結局何も出来んかった俺。

そして室戸が守菜ちゃんを助けるところを、黙って見てるしかなかった俺。

無力な俺、臆病な俺、役立たずな俺、カフェオレ、抹茶オレ・・・・・。

 そう思った瞬間、俺は守菜ちゃんの元から走り去った。

背後から守菜ちゃんが、

 「あっ⁉ちょ、ちょっと待ちぃや鏡助!」

 と声を上げたが、俺は構わず走った。

守菜ちゃんはその後を追っかけて来る事はなかったけど、それでも俺は走った。



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